ブレイクスルーエクスペリエンスのメリットとデメリット

ブレイクスルーの深さ

先日、開催したディマティーニ・メソッドC面のグループセミナーの参加者の方から、「Dr.ディマティーニのブレイクスルーエクスペリエンス(BTE)よりも、少人数制のグループセミナーの方が、ブレイクスルー(意識の変容)が深かった。」という感想をもらいました。

参加者のKさんは、7月に開催されたDr.ディマティーニのBTEで、ディマティーニ・メソッドに取り組み、ブレイクスルーを体験したんですって。

彼は、その後、私のグループセミナーに参加してくれました。

Kさん曰く、BTEと少人数のグループセミナーでは、ブレイクスルーの深さがぜんぜん違うのだそう。

7月にリアル会場で開催されたBTEは、参加者150人の満員御礼でした。

サポートのファシリテーターは、おそらく十数人だったと思います。

一人のファシリテーターあたり、最低10人の参加者をサポートしないといけない計算です。

だから、ファシリテーターが参加者ひとり一人を手厚くマンツーマンでサポートするなんて、物理的に無理ゲーです。

ここでも、人手不足が起きているんです。

実は、ディマティーニ・メソッドのワークを最後までやり遂げたときに経験する“ブレイクスルーの深さ”には、グラデーションのような“濃淡”があるんです。

表面的で浅いブレイクスルー(意識の変容)もあれば、ものすごく深いブレイクスルーもあるということ。

で、その違いを生み出すのが、ファシリテーターなんです。

ファシリテーターの役割

Dr.ディマティーニは、BTEの終盤にファシリテーターたちに、「プッシュ!プッシュ!プッシュ!」と連呼します。

これは、「参加者に強いプレッシャーをかけろ!」っていう号令です。

ファシリテーターが、ワークの終盤に参加者を強くプッシュすることで、大きな意識の変容(ブレイクスルー)が起きるんです。

例えるなら、私たちは、スポーツジムのトレーナーのような存在です。

クライアントがコンフォートゾーン(心地の良い状態)の外に出て、“限界突破”(ブレイクスルー)できるように、「そこで止まらないで! あともう一回、頑張れ!」って強く背中をプッシュします。

そのプッシュがあるから、参加者は、“自分の限界を突破する体験”(ブレイクスルーエクスペリエンス)ができるんです。

でも、参加者100人オーバーのBTEでは、どうしてもマンツーマンのプッシュが難しい、物理的に…。

だから、どうしても、表面的なブレイクスルーで終わる人、ブレイクスルーまでいけない人が出てしまうんです。

BTEのメリット

とはいえ、BTEの醍醐味は、人間行動学の世界的権威のDr.ジョン・ディマティーニから直接指導を受けられることです。

「ディマティーニは、1000年後に、ソクラテス、プラトン、アリストテレスと並ぶ、偉大な哲学者として歴史に名を残すだろう」なんて言う人もいます。

BTEでは、その“現代の哲人”に会えるし、直接教えを受けることができるんです。つまり、“生ディマティーニ”に会えることが価値なんですね。

ディマティーニに出会って、彼の存在とメッセージに“インスパイア”され、人生が変わったという人は世界中に大勢います。

だから、みんなディマティーニに直接会いたくて会場まで足を運ぶんだと思います。

グループセミナーのメリット

一方、私がオンラインのZoomで開催しているグループセミナーは、“5名限定の超少人数制”です。

もちろん、こっちにはDr.ディマティーニは来ません。

おそらく、私は彼のようには参加者をインスパイアしないでしょう(笑)

けれどその代わり、参加者ひとり一人にマンツーマンでサポートができます。

これは、Dr.ディマティーニがやっていないサービスです。

あと、グループセミナーは、BTEよりもディマティーニ・メソッドに取り組む時間が長いんです。

10時から、最大24時までワークに取り組むことができます。

セミナーの終盤には、ファシリテーターの私が一人ずつ順番にワークをプッシュします。

だから、前出のKさんのように、「すごく深いブレイクスルーを体験できました」と口にする人が少なくないんです。

ここだけの話なんですけど、ここ数年は、BTEでブレイクスルーできなかった人や、ブレイクスルーが浅くてモヤモヤ感が残っている人たちが、私のグループセミナーに来て、深いブレイクスルーを体験しているんです。

「どっちがブレイクスルーエクスペリエンスやねん!」ってツッコミたくなるけど、これ、事実なんですよ(汗)

あと、ディマティーニ・メソッドでは、ずっと何十年も見ないようにしてきた心の痛み(トラウマ)や、自分の課題に向き合うように強制されます。

なので、無意識にそういう過去の痛みを心理的に避けようとする人が結構な割合でいるんです。本気で自分の課題に向き合いに来ているのに無意識にそこから逃げようとするんです。

Kさんにも、それが起きました。最初は、彼はグループセミナーで“仕事上の喪失感”をC面で解消するワークに取り組むつもりだったみたい。

けれど、私がKさんをファシリテートしているときに、彼がお父さんとの関係で深い悲しみ(グリーフ)を持っていることに気づきました。

Kさんの両親は彼が幼い頃に離婚しています。Kさんは母親と一緒に暮らし、お父さんにずっと会えなかったんです。

だから、彼にとって本当は仕事上の喪失感よりも、父親への喪失感の方がはるかに大きなトラウマだったんです。

ディマティーニ・メソッドでは、もっとも強い感情(ネガティブ感情、またはポジティブ感情)を扱うほど、より大きなブレイクスルーが起きます。

けれど、“特に強いネガティブ感情”(心の痛み、トラウマ)は、誰にとっても向き合うことが簡単ではないんです。

だから、無意識にそれを避けようとするんです。

きっと、Kさんにも同じことが起きていたのでしょう。

幼少期にお父さんを失った(と認識した)深い悲しみは、彼にとってあまりに大きな痛みだったから、無意識にそれと直面することを避けようとする心理が働いたのです。

だから、仕事上の喪失感という、心理的に安全な(コンフォートゾーンの)方にワークしようと、無意識に痛みを回避したんです。

私、セミナー中にそのことに気づきました。

少人数だと、ファシリテーターは参加者ひとり一人をしっかりと観察することができるからです。でも、大人数だったら、間違いなく見落としていたと思うんです。

そんなわけで、結果的にKさんは深いブレイクスルーを体験しました。

セミナー後にKさんが送ってくれた感想を紹介します。

グループセミナー参加者の感想

まずC面自体がこんなにも応用が効くものなんだと驚きました。そして、BTEと比べると少人数でサポートが濃いのでブレイクスルーの深さが違いました。

振り返ると時間はかかったが、4つの質問だけで解消できた。かかったと言っても38年も抱えてたモヤモヤが5時間程度で解消されたので凄すぎです。

[中略]

(飛田さんが)私の話を聞いてくださり、父の話をした時に本当に向き合うべきはこっちじゃないですか?と、無意識に回避しようとしていた私を上手にファシリテートしてくださり、ありがとうございました。

結果、上記の気づきが得られ、自分も喪失感を解消する体験ができ、とても充実した時間を過ごせました。この体験も私の今後の大きな財産です。

K.Tさま 40代男性

ハイブリッドのすすめ

私は、Dr.ディマティーニに出会って、彼の存在とメッセージにインスパイアされ、人生が大きく変わった人の一人です。

だから、一度は、Dr.ディマティーニに直接会いに行くことをおすすめします。

また、私はディマティーニ・メソッドに出会って、人生が大きく変わった人の一人です。

だから、一度はディマティーニ・メソッドのワークにじっくり、深く取り組むことができる少人数制のセミナーや個人セッションを受講することをおすすめします。

Dr.ディマティーニ本人に会いに行くのと、少人数制のワークに参加するのと、どちらが良い、優れているという話ではないんです。

だって、どっちにも良い面と悪い面が同じぐらいあるからです。

なので、今までにBTEに行ったことがある人は、今度は日本人ファシリテーターのセミナーや個人セッションを受けに行ってみてほしいんです。

こっちはBTEより深いブレイクスルーを体験できる可能性が高いからです。

あ、必ずしも私のセミナーや個人セッションである必要はないと思います。

あなたと相性が良さそうな人を探すといいと思うんです。

そして、今までに日本人ファシリテーターのセミナーや個人セッションを受けたことがある人は、Dr.ディマティーニ本人に会いに行ってみてほしいんです。

きっと、Dr.ディマティーニの存在とメッセージにインスパイアされるでしょう。

個人的には、両方をハイブリッド(掛け合わせる)ことを強くおすすめしたいんです。

飛田貴生

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