なぜ、あなたを見下す人が現れるのか?

彼女いない歴=年齢

私が、24歳のときのこと。

当時の私は、
サファイアやルビーのリング、ダイヤモンドの
ネックレスといった高額なジュエリーを、

テレアポで若い女性に販売する、
セールスの仕事をはじめたばかりでした。

「彼女いない歴=年齢」の女性が苦手な私が
若い女性を、相手に接客しないといけない。

先輩や同僚たちは、
茶髪にロン毛のホストみたいな人たち。

”デート商法”みたいに、
お客さんを、自分に惚れさせて、
宝石を、売っている人もいたんですよ!

私、完全に入る会社を間違えたって
思いました・・・。

いざ、お客さんの女性を目の前にすると、
テンパって、何を話したらいいかわからず、
黙り込んでしまう。

それで、上司に、
「客の前であがって、黙り込んでいる
営業マンなんて、見たことない」

って、すごい呆れられました・・・(汗;

で、何とかしなきゃマズいと思って
私、ある作戦を考えたんです。

それは、面白い作り話を”ネタ”として、
いくつも作って、それをお笑い芸人のように、

ハイテンションでしゃべりまくる
というもの。

私、本来の自分とは、
まったく異なる人格(ペルソナ=仮面)を、
演じることにしたんです。

そうやって、
ピエロ(お笑い芸人)の仮面をかぶって、
根暗でコミュ障な自分を、隠したんですよ。

そうしたら、これが、
一部のお客さんに、大ウケしました。

「何この人、すっごい面白い」って、
私の接客を喜んでくれるお客さんがいた。

それで私、
「この作戦で行ける!」て思ったんです。

ところが・・・。

私を見下すヤンキー女

あるとき、
会社の同期の黒川さん(仮名)という女性と

一緒に帰ることになって、電車の中で、
話さないといけない、状況になりました。

黒川さんは、私と同い年で、
茅ヶ崎に住んでいる、ヤンキーの女性でした。

サザンのお膝元の茅ヶ崎は、
とにかく、ヤンキーがすごく多いんですよ。
(今は知らないけれど・・・)

私の地元は、藤沢なんですけど、
藤沢も、ヤンキーが多い。

元SMAPの中居くんも、
藤沢(辻堂)が地元で、私と同い年です。

とにかく、藤沢・辻堂・茅ヶ崎・平塚の、
湘南地区は、ヤンキーが多いんです・・・。

この辺りは、
『湘南爆走族』の舞台だし。

そうそう、黒川さんの彼氏の愛車は、
窓ガラスにスモークを貼った、
シャコタンのセドリック。

もう、絵に描いたようなヤンキーです・・・。

根暗なオタクの私にとって、
ヤンキーの女性なんて、
もう本当に、”天敵中の天敵”ですよ(汗;

それで私、黒川さんの前で、
ヘビに睨まれたカエルみたいに、
フリーズしちゃったんです。

で、これはマズいと思って、
”例のお笑いネタ”を、やることにしました。

気まずい沈黙をつくらないように、
黒川さんに、一方的に、面白い話を、
しゃべりまくったんです。

でも、これが、まったく、彼女に
刺さらなかった・・・。

黒川さんは、
みるみる不機嫌になっていったんです。

それで、
私を見下した、バカにしたような表情で、
こう言いました。

「飛田くん、
女の子と付き合ったことないでしょ?

ほんとバカみたいだから、
そういうのやめた方がいいよ」

と。

もう、図星すぎて、私、何も言えませんでした。

黒川さんは、
”私の本当の顔”を見抜いていたんです。

そのことがきっかけて、
黒川さんとは、険悪な関係になりました。

毎日、会社で会っても、挨拶もしないし、
お互いに、目も合わさない。

その後しばらくして、黒川さんは、
売上が上がらずに、会社を辞めました。

でも、私は、彼女がいなくなってからも、
バカにされ、見下されたことを、
ずっーと、根に持って、恨んでいたんです。

「反骨精神」という原動力

けれど、あるとき、私は、
ディマティーニ・メソッドに出会いました。

それで、黒川さんを、対象に
ワークをやってみたんです。

そうしたら、彼女が、なぜ、私を見下し、
バカにした態度をとってくれたのか、
その、”本当の意味”が、わかったんですよ。

私は、
黒川さんに、見下され、バカにされたあの瞬間

「このくそヤンキー女にだけは絶対に負けない」

と、心に誓いました。

それで、とにかく、
宝石のセールスの仕事で、成功しようと、
必死で、努力するようになったんです。

あと、女の子と付き合ったことがないことを、
バカにされたから、
これも、絶対に克服してやろうと誓いました。

つまり、黒川さんへの、怒りと恨みが、
”反骨精神”という、自分を変えるための、

原動力(ドライビングフォース)に
変わったんです。

で、この反骨精神が、
めちゃめちゃ役立ったんですよ。

なぜかって、
私が勤めていた、営業会社は超ブラック企業で
極めて、離職率が高かったから。

春に新卒を30人採用しても、
一年後に残っているのは、1人か2人ぐらい。

一人も生き残らない年もありました。

この会社で、売れない営業マンには、
人権なんてありません。

売上げを上げないと、
上司から、叱責や、嫌がらせを受けて、

会社を辞めざるをえない状況に
追い込まれるんです。

コンプライアンスなんて、言葉が、
なかった時代ですから。

私が、そんな超ブラック企業で
4年も生き残れたのは、

黒川さんに、
見下され、バカにされたことで生まれた、
「反骨精神」があったから。

怒りのエネルギーを、原動力に変え、
私が、もっとも苦手とする、

女性とのコミュニケーション(テレアポ、接客)
の、修行をすることができたんです。

1000人以上の、女性とコミュニケーション
する経験によって、

私は、「女性が苦手」という、
自分の最大の弱点を克服できたんです。

それで、人生ではじめて彼女ができたんですよ。

世界で一番、私を見下す人

黒川さんが、
「飛田くん、女の子と付き合ったことないでしょ?」
と、バカにしてくれたおかげで、
私は、はじめて、女性と付き合うことができた。

でももし、あのとき、彼女が、
私を、見下すことも、バカにすることもせず、

まったく正反対に、私に好意的な態度を
とっていたとしたら、

「このくそヤンキー女にだけは絶対に負けない」
なんていう、
「反骨精神」は、絶対に、生まれません。

もし、そうなっていたら、
セールスの仕事で、売上を上げようと、
必死で努力することはなかったでしょう。

「女性が苦手な自分を絶対に、変える!」
なんて、覚悟も、決められないでしょう。

多くの同僚や後輩たちのように、
売上げが上がらず、半年持たずに、
会社を、辞めることになっていたでしょう。

私は、女性が苦手なままで、
「彼女いない歴=年齢」が、どこまでもどこまでも、
続いていくことになる。

もしそうなっていたら、
私を、いちばん見下し、バカにする人は、
私自身です。

実際、宝石のセールスの会社に入るまで、
逃げてばかりで、現実に立ち向かおうとしない、

自分を、いちばん見下し、バカにしていたのは、
私、自身だったのだから。

「自己否定のループ」からの解放

それで、私、気づいたんです。

黒川さんは、
自分で自分を見下す、自己否定の泥沼から、
私を、救い出してくれたんだって。

彼女は、私を、見下し、バカにすることで、
私の中に、反骨精神という炎を宿してくれた。

その燃え盛る炎を、糧にして、
私は、現実に立ち向かうことができたんです。

だから、私は、苦手を克服することができた。

それによって、
自分に自信を持てるようになったんです。

つまり、
彼女が、私を、見下し、バカにしたから、
私は、自分を見下し、バカにする沼から、
抜け出すことができたんです。

そのことに、気づいたら、
ずっと、恨んでいた、黒川さんに、
愛と感謝を、感じられるようになったんです。

私の記憶の中にずっとあった、
あの意地悪で、憎らしい、黒川さんの顔が、
光を放つような笑顔に変わっていました。

彼女は、本当は、

ヤンキーの姿をした天使

だったんです。

「受け取り方」が変わると世界が変わる

この記事を書こうと思ったのは、前回の、
ディマティーニ・メソッドのセミナーで、

職場の先輩に、ワークした女性の、気づきに
インスパイアされたからです。

彼女は、職場で、自分のことを無視して、
見下す態度を、ずっと、とり続ける先輩に
とても強い嫌悪感を持っていたそうです。

でも、
ディマティーニ・メソッドに取り組んだら、
たった一日で、その先輩に感謝できるように
なったんです。

その、体験談を紹介します。

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飛田さん、
先日はありがとうございました

今回も素晴らしい気付きと共に
自分とさらに強く繋がることができました。

ディマティーニメソッドと飛田さんの
素晴らしい指導力のおかげで

最悪な仕事場の先輩の態度に対し
愛と感謝を感じられるようになりました。

今までは酷い先輩に対する嫌悪感、そして
それをされた自分への自己否定しかなく、

仕事は好きなはずなのに
自分がみじめになる仕事場には
行きたくなかった現実。

でもワークを通して、
それらの意味やそのおかげで出会えたこと、

自分自身が奥深いところで
ずっと叫んでいた心の悲鳴、

それを気付かないように
ずっと蓋をし続けてた自分に

先輩は目に見える形にして示してくれて
本当の自分とつながるために

背中を押してくれたと思うと
感謝しかありません。

仕事場の先輩の態度は変わりませんが、
『自分をいじめるのはもうやめなさいよ』と
言ってくれてるようにしか見えず
心が温かくなりさえします。

受け取り方が変わると
こうも違う世界が目の前に広がるんだと
痛感しました。

今までは、その先輩に負けないためにって
頑張ってきましたが、

今は自分の価値観のために
技術磨きに全力を注ぎ、

自分の価値観だけをみて大切に
生きていこうと
心から思えるようになりました。

これからもワークをし続けて
もっともっと自分とつながり

価値観を大切にして素晴らしい人生に
していこうと思います!

ほんとうにありがとうございました!

K.Uさま 40代 女性/セラピスト
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愛の喝

私たちの人生には、時々、
自分を見下す人や、バカにする人、
拒絶や否定をする人というのが現れます。

彼らは、あなたに「愛の喝」(カツ)を
入れてくれる存在なんです。

「喝」は柔道や、禅宗で相手を蘇生させたり、
気力を与えたり、励ましたり、
元気づけたりする方法です。

彼らは、そういう方法で、
あなたが目覚めるように、刺激を与え、
助けようとしているんです。

「”何が起きたか”、という問題ではなく、”それを、どう捉えるか”、という問題なのだ。」
ーDr.ジョン・ディマティーニ

今日の、お話が少しでもあなたの役に立つと、嬉しいです。

飛田貴生

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