「お年寄りを元気に」アラシ隊員の人生の使命

お昼を買うために、奥さんと一緒に近所のベーグル屋さんに向かって散歩していたときのことです。

突然、見知らぬ男性が

「ご近所にお住まいの方ですか?」

と話しかけてきました。

はい、そうですと答えると、その男性は

「実は、5分後にすぐそこでラジオの公開生放送がはじまります。

今回はちょっと人が足りないので、ぜひ見ていってくれませんか?」

と言うのです。

そして、男性は後ろを振り返って、

「こちらの方が、昔、アラシ隊員役でウルトラマンに出ていた
毒蝮三太夫(どくまむし・さんだゆう)さんです。」

と言うのです。

そして、本当にそこに毒蝮さんがいたのです(衝撃!)

私と奥さんは、何が起きているのか、
まったく事態が飲み込めなかったのですが、

その男性に強引に押し切られて、
結局、ラジオの収録会場に入っていきました 笑

そして、意味もわからないまま、
生放送がはじまりました。

大きな拍手で、毒蝮さんが登場。

そして、あろうことかいきなり、
私にマイクを向けてきたのです!

「きみはこの番組いつも聴いてくれてるのかい?」

私も奥さんも、返事に困って一瞬、沈黙・・・。

すると奥さんが「あ、え、はい、聴いてます!」

と言うではありませんか。

「お前ウソこけよ!」と心の中でツッコミを入れたものの、

私はどう答えていいかわからずにオドオドしていました。

すると毒蝮さんが、

「本当のことを言いなさい」

と私の目を見て、真顔で迫ってきます 汗;

しかたなく、たまたま前を歩いていたら、
ここに連れてこられたことを言うと、

毒蝮さんと周りの人たちが大爆笑してくれて、
なんとか事なきを得たのでした(苦笑

あとでわかったのですが、この公開生放送は、

「毒蝮三太夫のミュージックプレゼント」

という1969年から43年も続いている長寿番組でした。

毒蝮さんが、お店や会社に訪問して、
一般の人たちに毒舌を吐きまくるトーク・ショーです。

実際、毒蝮さんは、会場にいたお年寄りや
お店の人に、「このくたばりぞこない」とか、
「汚ねぇー店だなあ」とか「このババア」とか、
毒舌を吐きまくっていました 笑

でも、なぜか、罵られているいるのに、
みんなうれしそうに笑っていました。

そして収録が終わり毒蝮さんが、
会場の人たちに向けて話しはじめました。

「俺はよ、日本中のお年寄りたちをさ、元気にしたいんだよ。

金が欲しくてこういうことやってるんじゃないんだよ。

お年寄りたちがさ、自分の足で歩いて、
毎日笑って過ごせるようにしたいんだよ。

今ね、日本の健康保険が立ち行かなく
なってきてるの知ってるかい?

年寄りたちがさ、やれどこが痛い、
病気になったって、すぐに病院に行くだろう。

それで、1割負担の分だけ払うから、
こいつら若いやつらの負担がすごく大きくなっているんだよ。

俺たち年寄りはさ、
こいつらに迷惑かちゃいけないんだよ。

だからね、自分の健康は自分で管理して、
日本中の年寄りに元気になってもらいたいんだよ。

セルフ・メディケーションって知ってるかい?
自分の健康を自分で管理することを言うんだけど、
俺はそのことをいろんなところで言っているんだよ。

それで今、俺はNHKでも介護の番組をやってるんだよ。
みんな、今日の俺の話を聞いて、元気、出たかい?

体だけじゃなくて、心も元気でいないとな。

だから俺はこういうことずっとやってるんだ。

あと、俺たち年よりは、こいつら若いやつに
誇れるようにしないといけないんだよ。

先輩だからさ。

お前ら若いやつらも、年寄りから学ぶことは
たくさんあるんだから、ちゃんと話聞けよ。

いいか、お前ら大先輩の言うことちゃんと聞くんだぞ。」

毒蝮さんは、目に涙を浮かべながら、
一生懸命に話してくれました。

彼は、77歳にして、毎日、休むことなく、
お年寄りたちを元気にするという
人生の目的、使命に生きていました。

まさか、こんなかたちで、
インスピレーションに溢れたスピーチを聴けるなんて、
思いもしませんでした。

77歳になったアラシ隊員の生き方に触れて、
私も「自分を愛することを伝える」
という自分の人生の目的を、
ずっと生き続けようと強く思いました。

Follow me!

「お年寄りを元気に」アラシ隊員の人生の使命” に対して2件のコメントがあります。

  1. SECRET: 0
    PASS:
    Dr. Demartiniが大好きなので、飛田様のセミナーにも、いつかいつか必ず、と思っている者です。対親のワークショップに参加したかったです。。
    ところで本日はいいお話をありがとうございました。あまりに感動したのでコメントを残させていただきます。

  2. SECRET: 0
    PASS:
    >チベ体☆Nanako(*^^*)さん
    いつも、ブログ読んでくださってありがとうございます^^
    ディマティーお好きなのですね!
    6月と10月に1冊ずつ新刊が出ます。
    邦訳本も増えてきて、日本でも少し知名度が出てきました。
    両親へのワークは、どの回でも扱うことができますので、ぜひ、タイミングの合うときにご参加ください。
    今後もよろしくお願いします!

コメントは受け付けていません。