人より劣っている人が最後には成功する

人ができることを自分だけできない

先週の土曜日は、
グループ向けディマティーニ・メソッド
セミナーでした。

今回のテーマは、
「自分に自信を持つ、自分を愛する」
でした。

参加者は、5名(女性4名、男性1名)で、
30〜60代と、比較的、幅広い年齢層の方が
集まってくれました。

「この宇宙に決して偶然はない」

これは、私の恩師のデニース先生の言葉ですが
今回のメンバーも、偶然に、
その場に、居合わせた訳ではありません。

ご本人たちは(そして私も)気づいていない
けれど、6人には、(私を含めて)
共通するテーマが存在していました。

それが、セミナーが進むうちに、
顕在化してきたんです。

人が集まる「場」で働く力学のことを、
「グループダイナミクス」や「場の理論」
と、呼びます。

人が集まる「場」では、
個人の行動・思考はグループ全体に影響を与え

また、グループ全体は、個人の行動・思考に
影響を与えるという集団の力学・特性のこと。

これは、社会心理学者の
クルト・レヴィンが提唱した概念です。

今回のセミナーでも見事に、
「グループダイナミクス」が作動して、
全体に共通するテーマが、浮かび上がって
きたんです。

それは、

「みんなができることを、自分だけできない」

という、恥、罪悪感でした。

「子どもを人並みに育てられない」と、
自分を恥じて、子供に罪悪感を持っている人。

「人より収入が低い、経済的に自立していない」
と、自分を強く恥じている人。

「人並みに、お金が稼げず、義理の親に、
経済的支援をしてもらっている」ことに、
恥と、罪悪感を持っている人。

「同年代の、友人たちは、
貯金をして、老後の資金を蓄えているのに
自分はそれができていない」と、
恥を感じている人。

参加者の、全員が、

「みんなができることを、自分だけできない」

という恥、罪悪感をもれなく持っていたんです。
(本人が気づいている、いないに関わらず)

そして、これが、集まった6人に共通する、
自分に自信を持てない、自分を愛せない、
大きな要因だったんです。

つまり、
「自分に自信を持つ、自分を愛する」と、
いう、テーマで、セミナーを開いたら、

グループダイナミクスが働いて、
同じ、課題を持った人たちが、
必然的に、集まってきたということ。

それで、
「みんなができることを、自分だけできない」
ことのメリットをディマティーニ・メソッドで
見つけていったんです。

のろまな亀のメリット

実は、私、このセミナーの前に、
「ブレイクスルーしない(ワークできない)
ことのメリット」と、

「ブレイスルーする(ワークできる)ことの
デメリット」を、見つける、

ディマティーニメソッドのワークに
取り組んでいました。

私の個人セッションやセミナーでは、
一定の割合で、ワークができずに、
ブレイクスルーまで到達できない人がいます。

”努力したけれどワークができないという結果は、
クライアントさんにとって、必然である”と、

頭ではわかっているけれど、それを腑におちて、
理解できていた訳ではない私は、

「ブレイクスルーしないことの、メリット」を
もっと、明確に知りたかったんです。

そうしたら、予期せず、その答えが、
今回のセミナーで見つかりました。

みんなができることを、
自分だけできないメリットは

====================
できるまで、やり続ける力
====================

が身に付くことです。

人は、”心残り”があると、その”欠乏”を
埋めるために、努力し続けるものです。

例えば、
ディマティーニメソッドのセミナーに参加して
自分一人だけ、ブレイクスルーできなかった
としましょう。

そういう人は「自分だけできなかった」という
”心残り”や、”悔しさ”があるために、

セミナー後も、ディマティーニ・メソッドを、
学び続けることがよくあるんです。

実際、今回のセミナー参加者のほとんどが、
リピーター(再受講)の方でしたが、

以前にディマティーニ・メソッドが思うように
できなくて、 ”心の残り”があったから、
再受講して、学ぼうと、思ったのでしょう。

一方、
「ブレイスルーすることのデメリット」
(=何かが上手にできるデメリット)は、
それで満足して、やり続けなことです。

劇的なブレイスルーを体験する人の多くは、
満足感や、達成感を感じて、その後もう二度と

ディマティーニ・メソッドをしないことが
よくあるんですよ。

たった一回、ワークができただけで、
”できたつもり”や、”わかったつもり”に
なるなんて、なんて、勿体無い。

本当は、もっと成長できるのに、
満足感や、達成感のせいで、
学び続けることを自らやめてしまうのです。

それって、
”人生でたった1回だけしか歯磨きしない”
のと同じです。

どんなことも、それが習慣になるまで、
続けなければ、結局は、もとの状態に
戻ってしまうでしょう。

ダイエットして痩せた人が、しばらくすると
リバウンドして、もとに戻ってしまうのを、
あなたも、目にしたことがあると思うんです。

実は、私にも、
「みんなができることを、自分だけできない」と、
痛烈に感じた経験があります。

「欠乏感」は、贈り物

それは、今から14年ほど前のこと。

日本で初めて開催された、
ディマティーニ・メソッドのセミナー、
「ブレイクスルー・エクスペリエンス」
でのことです。

私、そこで、
”ぶっちぎりにワークができない、落ちこぼれ”
だったんです。

その時の講師は、
Dr.ディマティーニの右腕的な存在の、
デニース先生というアメリカ人の女性でした。

そのデニース先生が、
ものすごい怖い人だったんです。

あなたは、気が強い白人女性に、
すごい剣幕で、怒られたことってありますか?

私は、ありますよ。

まさに、その時がそうでした。

私、ぜんぜん、
ディマティーニ・メソッドができなくて、
それにデニース先生が、気づいたんです。

「なんで、あなただけ、できないのよ!
あなた、私の話、ちゃんと、聞いていたの?」

なんで、わからないなら、質問しないのよ!

見てごらんなさい、他の人は、
みんなできてるじゃないの!

なんで、あなただけできないのよ!」

って、ものすごい剣幕で、怒られたんです。

で、私、心が折れてしまって、
しばらく、放心状態でした・・・泣

その日は、午後1時ぐらいから、
ディマティーニ・メソッドをやり始めて、

次の日の明け方4時頃までワークしたんですが
結局、私はブレイクスルーできませんでした。

それで、私の中に、とてつもなく、
大きな”心残り”ができたんです。

「50万円も、参加費を払っているのに、
ブレイクスルーできないなんてあり得ない!」

「みんなできているのに、
自分だけできないなんて、悔しすぎる!」

「みんなの前で、できないことを
怒られて、恥ずかしくて仕方ない!」

って。

私は、自分が人より、
ディマティーニ・メソッドができない、

”落ちこぼれ”だと、思い知ったから、
「人の3倍、努力しよう」と、決意しました。

それで、自宅にこもって、自分一人で、
狂ったように、ディマティーニ・メソッドに
取り組み続けたんですよ。

そうしたら、セミナー中には体験できなかった
ブレイクスルー(愛と感謝の境地)が、
繰り返し、何度も何度も起きたんです。

セミナー中に、
ブレイクスルーできなかった借りを、
”10倍返し”にしてやりました。

そうしたら、そのあと、会う人、会う人に、

「なんか、変わったね」
「若返ったね」
「スゴイ、存在感が出てきたね」

って言われるようになったんです。

で、私の現実もミルミル変わっていきました。

自分に自信が持てない引きこもりのニートが
人前で話す、セミナー講師になって、

しかも、美人の彼女までできた!
(あ、今の奥さんです 笑)

それでも、”のろまなカメ”の私は、
前に進み続けるのを、やめませんでした。

14年経った今でも、ディマティーニ・メソッド
をずっとやり続けている。

気がつけば、取り組んだワークシートは、
電話帳よりも、ぶ厚くなっていました。

そして、他の誰よりも、
ディマティーニ・メソッドがでいない
落ちこぼれだった私は、

気がついたら、メソッドをマスターして、
自由自在に、使いこなせるように
なっていたんです。

ファシリテーの資格も取って、
14年でディマティーニ・メソッドのセミナーを
107回も開催できたし、(国内最多です!)

個人セッションも何百人もの人に提供しました。
(こっちは、数を数えていません・・・)

このメルマガも、書き始めて
7,800人以上の方に登録して読んでもらえたし

少しは、クライアントや、メルマガの読者の
お役に立てたんじゃないかって思います。

以前の、私からしたら、到底、
そんなことができるなんて、考えられず、
以前の私と、今の私は、完全に別人です。

そして、それができたのは、

「みんなができることを、自分だけできない」

という、大きな欠乏があったからなんです。

もし、あの時、
私が人より上手に、または、人並みに、

ディマティーニ・メソッドができていたら、
それで満足してワークを続けなかったでしょう。

ただでさえ、ディマティーニ・メソッドは、
過去のトラウマや、恥、罪悪感といった、

「ふだん、見ないようにしていること」
と直面する、心理的な意味で、

困難を感じやすワークなのに、
それをやる動機がなければ続けることは難しい。

もし、あの時、私が、人並みにできる人なら、
人の3倍努力することは、なかったでしょう。

もし、そうなっていたら、
14年前の私は、ずっとそのままで、

自分に自信が持てず、やりたいことも、
わからないままだったでしょう。

そして、
「ディマティーニ・メソッドは効果がない」と、
勝手に決めつけて、また別の方法を探し求める
セミナージブシーになっていたでしょう。

もし、そうなっていたら、
今の奥さんも、私のライフワークの、

グループ向けディマティーニメソッドも、
個人セッションもすべて存在しないことになる。

私は、
人よりもできない、のろまなカメだったから
ウサギよりも、遠くまで、行くことができた。

人よりできない私は何一つ、間違っていないし
変わる必要がなかった。

そのことに気づいたら、
「みんなができることを、できなかった自分」
への、感謝の気持ちが溢れてきたんです。

8人の偉人の失敗談

そうそう、
この記事を書いていて、大きな欠乏や失敗が、

どれだけ贈り物であるかがわかる、
エピソードを思い出しました。

それは、以前に、
「ウェルスダイナミクス」という
プロファイルテストの開発者の、
ロジャー・ハミルトンさんが、

Facebookに投稿していた記事を、
関係者の日本人の方が、翻訳してくれたものです。

私、その投稿を、保存してあったので、
原文のまま、引用します。

大好きな8人の失敗談

トーマス・エジソンは先生にあまりにも愚かで
何も学ぶことができないと言われた

オプラ・ウィンフリーはテレビには
そぐわないといわれ、最初の仕事である
テレビレポーターを首になった

ウォルト・ディズニーは
最初の新聞社での仕事を解雇された。
なぜなら創造力に欠け、良いアイデアが
浮かんでこないからという理由で。

ヘンリー・フォードは45歳のとき
フォードモデルTを作るまでに5回も破産した。

JKローリングがハリーポッターを
執筆しているとき、彼女の母はなくなり、

彼女は結婚に失敗し、仕事もなく、
生活保護を受け、鬱病と診断され、

自分自身をホームレスにならない
現代イギリスの極貧と語った。
けれど、とにかく執筆を続けた。

エルビス・プレスリーはかつて
グランオールオプリーで歌った。
しかし、
たった一回のパフォーマンス後に首になった。

そしてマネージャーは彼にこういった。
「どこにもいくところはないが、
トラックでも運転してな。」
そして、とにかく彼は歌い続けた。

ビンセント・ヴァン・ゴッホは
生涯でたった1枚の絵を売っただけだ。
それは友人にだった。
けれど、彼は描き続けた。

有名な哲学者、ソクラテスの元々のアイデアは
「国家の信じない神々を導入し、青少年を
堕落させた」と言われ、死刑判決を受けた。
それでも彼は対話を行い続けた。

この有名な8人の例は意識的失敗と
無意識的失敗の違いの現れです。

無意識的な失敗はスキルを磨かず、
意識せずに失敗し続けることで、意識的失敗は、

失敗をすることで、自分がだれであり、
なぜここにいるのか、次に上手くやるためには
どうすればいいのかが明らかになる失敗です。

意識的失敗のカギとは?
コミットメント、行動、失敗、学び、
反復のリズムを刻み、舵取りの失敗を最大限にし、
沈没の失敗を最小限にする好循環を創ることです。

「失敗する時は成功の種を蒔く絶好の時である」
〜パラマハンサ・ヨガナンダ

ロジャー・ハミルトンの投稿より引用

もし、あなたが、人より何かができない、
のろまなカメであるのなら、
その未来は、光り輝いています。

だって、あなたには、
偉人になるための、特性、素養である、
「やり続ける力」が備わっているから。

だから、どうか、やりたいことを、
それができるまで、やり続けてください。

必ず、最後にカメは、ウサギに勝つのだから。

「成功とは、成功するまでやり続けることで、
失敗とは成功するまでやり続けないことだ。」
ー松下幸之助

最後までお読みいただきありがとうございます。

飛田貴生

引用:
ロジャー・ハミルトンさんの、
Facebookの投稿の翻訳文

ウェルスダイナミクス公式サイトはコチラです。

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