冨樫病の真実 なぜ、うつ、無気力になるのか?

怠け者の、ダメ人間

カミングアウトしますが、
私、すぐに「うつで、無気力」になるんです。

これは、私の人生に繰り返し起きるパターン。

一度、うつモードが発動すると、
もう、本当に何もする気になれない・・・。

ゲームするか、お酒飲むか、
それぐらいは、できるのだけれど、

まったく、仕事なんか、これっぽっちも
やりたくない。

それで、ずっーと、
ベッドで寝ているんです。

そういう、うつと無気力の時期というのが、
私にはあって、それが、人生で繰り返し何度も
起きるんですよ。

私、そういう自分をずっと
「怠け者の、ダメ人間」だと
思っていました。

それで、うつで、無気力な自分を、
すっごい、責めて、自己否定していたんです。

けれど、あるとき、
マヤン・オラクルリーダーの
マダムプシュケの鑑定を受けて、

なんで、定期的に、うつと、無気力になるのか
その理由がわかたんです。

突っ走るか、燃え尽きるか

マダムプシュケは鑑定で、私にこう言いました。

「飛田さん、あなたは、マヤ暦の紋章の中で、
もっとも強力なエネルギーの
「青い嵐」を持っているんです。

「青い嵐」を持つ人は、
気分の浮き沈みが激しいんですよ。

エネルギーが上がるときは、
ドーンと、どこまでも上がるし、

落ちるときも、ドーンと、どこまでも
下がるんです。

あなたは、ロケットと同じなんですよ。

あなたには、オンとオフを切り替える
スイッチが付いていなんです。

だから、一度、打ち上がると、
燃料が切れるまで、ずっと、どこまでも、
飛んでいくんです。

でも、どこかで必ず、”ガス欠”になるんです。

そうするともう、ピクリとも動けなくなります。

すると、あなたは”充電期間”に入るんですよ。

あなたの人生に繰り返し起きる、
うつと、無気力の期間というのは、

また再び、動くための、燃料を補給する、
充電期間なんです。

だから、あなたは、しばらく休んで、
回復すると、また動き出すでしょ?

またすごい勢いで、ドーンと、動き出すんです。

それで、また、燃料が切れて、動かなくなるの。

それの繰り返しなんですよ、あなたは。

周りの人たちは、たまったもんじゃなんです。

あなたのそのすごい嵐に、巻き込まれて、
翻弄されてしまうから。

でも、あなたは、「青い嵐」のすごいパワーで、
大きなことを成し遂げることができるんです。

あなたは、そういう人なんです。

これは、生年月日から割り出した
あなたの、本質なんです。

そういう、自分を、受容してください。」

マダムプシュケの鑑定は
私の傾向を見事に、言い当てていたんです。

うすうす、気づいていたけれど、
私のドライブ・システム(駆動系)には、

「加速ロケットモード」と、
「うつ、無気力モード」の2つしかないんです。

”加速装置を使って、”REDLINE”(限界)
を超えるまで、突っ走るか”

”完全に燃え尽きて、
エンジンが冷却されるまで、動けないか”

その、どちらかしかないみたい。

ディマティーニ・メソッドで
バランス、中庸を伝えているクセに、

私には、”ちょうどいい、あんばい”
というのがないんですね。

なんて、極端なんでしょうか 笑

「限界突破」と「ゾーン突入」

そうそう、私、ディマティーニ・メソッドの
セミナーをやっているときも、
限界を超えて、突っ走ってしまうんです。

前回の1日集中セミナーなんて、
朝9時から、夜中の12時ぐらいまで、
15時間、ぶっ続けの休みなしでした。

しかも、私は、このセミナーで
一人二役を、こなしました。

講師としてメソッドのやり方をレクチャーして
その後、ファシリテーターとして、

参加者ひとり一人のワークをマンツーマンで
サポートするんです。

つまり、ティーチングと、コーチングを
同時並行でやるんですよ。

一回の参加者は、5人のことが多いんですが、
時間内に、一人でも多くの人が

ブレイクスルーを体験できるように、
全体のペース、時間配分にも、
気を配らないといけないんです。

だから、ディマティーニ・メソッドの
グループセミナーは、ファシリテーターの、
負担がとにかく、デカいんです。

だって、5人同時に、個人セッションを
やってるようなものだから。

例えるなら、これは、
空手の組手(くみて)なんです。

時間内に、参加者全員を、
ブレイクスルーに導くことに挑戦する、
”ディマティーニ・メソッド組手”です。

この組手を、ずっとやっていると、
10時間、11時間をオーバーしたあたりから、

体力も、精神力も、集中力も、
だんだん、限界に近づいてくるんです。

で、タイムリミットが迫ってくると、
「やばい、このままだと、終わらない」
って、プレッシャーが最高潮に達するんです。

その瞬間に、
私の中で、何かがプツンと切れて、
自分の、限界を超えてしまうんですよ。

すると、私は、
”ゾーン”(変性意識状態、トランス)に、
突入します。

ものすごい、
感覚が研ぎ澄まされてくるんです。

迷いや焦りが消えて、無心になる。

時間が、止まったように感じる。

視界が、広がったように感じる。

直感、インスピレーションが降りてくる。

それで、”神がかり的”なファシリテートが
できるようになるんです。

つまり、
”限界を超えると、覚醒しちゃう”ということ。

まるで、

”カミーユが覚醒して、ピンクのエネルギーに
包まれたZガンダム”

みたいに、普段とは、まったく別次元の
動きができてしまう。

(女性の人たち、わからない比喩ですみません! 笑)

このモードに入ると、自分では、もう何を
やっているか、さっぱりわかっていません。

あとで思い出そうとしても、
記憶がないことがほとんどなんです。

何か大きな力が、私の身体と意識を乗っ取って
オートパイロット(自動操縦)しているような、
そんな感覚です。

これは、
”限界を超えないと、見えない世界”
なんです。

バーンアウト(燃え尽き症候群)

けれど、こうした”限界突破”には、
大きな代償が伴うんですよ。

そのあと、燃え尽きて、バーンアウトし、
何も、手につかなくなってしまうんです。

セミナーの翌日は、
もう本当に何もする気になれない・・・。

ゲームするか、お酒飲むか、
それぐらいは、できるのだけれど、

まったく、仕事なんか、
これっぽっちもやりたくない。

場合によっては、そんな状態が、
一週間以上、続くこともあるんですよ。

セミナーで使い果たしたエネルギーを、
充電するまで、身動きができないんですね。

でも、これぐらいのバーンアウトは、
まだ可愛いものなんです。

以前に、大きなプロジェクトに関わって、
限界を超えて、突っ走った結果、

その後、一年以上、ずっーと、
うつと無気力だったこともあるんですよ。

「冨樫病」の真実

消耗したエネルギーが大きければ大きいほど
それを回復するための、充電期間、
冷却期間も、必然的に、長くなるんです。

それで私、自分が「冨樫病」(とがしびょう)
だと、気づいたんです。

「冨樫病」は、
『HUNTER×HUNTER』の作者で、漫画家の

冨樫義博さんが、かかってると言われている、
”漫画を書く、意欲が失われてしまう病気”です。

別名を、
「漫画描きたくない病」(作家性無気力症候群)
と言います。

これは、冨樫さんが週刊少年ジャンプで
『H×H』を、4年近く休載している
ことを、揶揄した言葉なんです。

私の記憶が確かなら、
冨樫さんを最初に「冨樫病」呼ばわりしたのは

『喧嘩稼業』の作者で、
漫画家の木多康昭さんです。

そういう、木多さんも「冨樫病」を患っていて
週刊ヤングマガジンで『喧嘩稼業』を、
3年以上、休載しているんですよ。

お二人とも、

「冨樫仕事しろ」
「木多サボるな」って、

ファン、読者から、怠け者呼ばわりされて、
ネットが炎上している・・・。

けれど、真実は、違うんです。

冨樫さんは『幽☆遊☆白書』の連載中に
徹夜すると、心臓に、痛みが走るように
なったそうなんです。

そして、徐々にその感覚が詰まってくるように
なったんですって。

また、連載中は、一週間のうちに、
まとまった睡眠時間を、半日ぐらいしか、
取れなかったそうなんです。

あとは、仮眠で、しのいでいたんですって。

それぐらいしないと、自分の納得のいく、
原稿を書けなかったそうなんですよ。

木多さんも、ほとんど、同じだと思います。

彼は、ヤングマガジンの連載のときに、
時間の制約で描けなかったものを、

コミックス発売時に、書き下ろして、
自分の納得のいくものに仕上げているんです。

つまり、コミックスには、週刊連載のときには、
載っていなかったシーンや
エピソードが載っているです。

けれど、その余分な原稿を描いても、
お金は、一円も、もらえないんですって。

つまり、冨樫さんも、木多さんも、
自分の納得のいく、原稿を書くために、
身を削って、漫画を書いているってことです。

だから、彼らは、怠け者とは、ほど遠いんです。

冨樫病は、完璧主義に多い

私の経験上、「冨樫病」は、
”完璧主義”の人ほど、かかりやすいみたいです。

自分が納得のいく仕事をするためなら、
リスクを承知の上で、限界まで、
アクセルを踏み込んでしまう。

彼らは、その報酬として、自分の能力を、
最大限まで引き出すことができるのでしょう。

だから、多くの読者が、早く続きを読みたくて

「冨樫仕事しろ」
「木多サボるな」

と、ネットが炎上するほどの、
大傑作を書くことができるんです。

でも、その代償として、燃え尽き、
バーンアウトしてしまうんですね。

冨樫さんが
『H×H』を4年近く休載しているのも、

木多さんが
『喧嘩稼業』を3年以上、休載しているのも

身を削り、限界を超えた反動なのでしょう。

そうやって、
ホメオスタシス(恒常性)が働いて、

均衡(バランス)を取ろうと、
するようになっているんです。

これが「冨樫病」(作家性無気力症候群)の、
本当のところだと思います。

二人の巨匠を、引き合いに出すのは、
すごく、おこがましいけれど、

どうも、私も、
同じパターンの持ち主らしいんですよ。

限界を超えて、突っ走るか、
うつ、無気力で引きこもるか、
私には、その、どちらかしかないんです。

こうした傾向を持っている人たちにとって
ポイントになるのは、

うつで、無気力になっているときの、
過ごし方だと、思うんですね。

「休息充電」が必要

私の経験上、この、充電期間、冷却期間に、

「こんな自分じゃダメだ」
「やる気を出さないとダメだ」と、

自分を責めたり、自己否定したりすると、
逆に、回復するまでの期間が、
すっごく、長くなってしまう。

だって、十分な休息を取ることを、
自分に許可しなかったら、

いつまで経っても、エネルギーは、
回復しないですもん。

だから、バーンアウトして、
うつ、無気力になっているときには、
意識的に、休息しないと、いけないんです。

きちんと、”休息”すると、
エネルギーが、”急速”充電されて、
また動けるようになるんです。

なんか、オチが寒いダジャレですみません 笑

どうせ、私たち「冨樫病」の人は、
フル充電になったら、人に何を言われても、

言われなくても、また好き勝手に、
どかーんと、突っ走るんです。

だから、そのときに、再び、
限界を超えた走りをするために、

意識的に、”休息充電”することが、
とっても大切なんですね。

中国明代の著作家、洪自誠(こう・じせい)も

著書の『菜根譚』(さいこんたん)の中で、
こんな風に、言っているんです。

「伏すこと久しきものは、飛ぶこと必ず高く、開くこと先なるものは、謝すること独り早し。

此れを知らば、以て蹭蹬(そうとう)の憂いを免るべく、以て躁急(そうきゅう)の念を消すべし。」

(訳)
「長く地上に伏せて「力を養って」いた鳥は、いったん飛び立つと、ほかの鳥よりも高く飛翔でき、ほかの花よりも先に咲き誇った花は、早く散ってしまう。

この道理を理解していれば、途中で足場を失ってよろめく心配を免れることもでき、成功を焦る気持ちを消すことができる。」

今日の記事は、定期的にうつと、無気力になる私が、
自分を正当化するために書きました 笑

私の気づきが少しでもあなたの、
参考になれば、嬉しいです。

この作品も、
限界を超えてつくられた大傑作です。

限界を超えろ

飛田 貴生

引用:
冨樫義博が読まれる理由 ~『HUNTER×HUNTER』がなぜ騒がれるのか? 山田玲司がズバリ解説

「洪自誠『菜根譚』 100分 de 名著」(湯浅邦弘著)

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