ドクター・ディマティーニ「正負の法則」 一瞬で人生の答えが見つかるレビュー
世界中でほんの一握りの人たちしか知らない
“秘密”が今、明かされる。
他の誰も教えていないシークレット
2009年にドクター・ディマティーニの日本初開催となるセミナー、ライフマスタリーセミナーが開催され、私はその会場にいました。
私はそれまでに、自己啓発や成功哲学、スピリチュアル系の本をたくさん読んでいましたし、様々なセミナーにも参加していたので、この手の学びには多少詳しいつもりでいました。
しかし、ライフマスタリーセミナーでドクター・ディマティーニが話す内容は、今まで読んだどの本にも書かれていませんでしたし、どのセミナーでも教えていませんでした。
私はセミナー中に語られた、たった”2つの宇宙法則”を聞いただけで、セミナー代金の15万円の元が取れたと思いました。
それだけ衝撃的な内容だったのです。
ドクター・ディマティーニは、「人間には、真実を知っている不滅の部分と、その真実を認めない現世的な部分がある」と言っていますが、私の中にある不滅の部分が、その話が真実であると告げていました。
そして、世界中でほとんどの人が知らない、この秘密(シークレット)を知ることができて本当に幸運だと思いました。
それから3年後の2011年6月、ライフマスタリーセミナーで明かされたすべての秘密が記されている本が日本で出版されました。
その本というのが、『正負の法則 一瞬で人生の答えが見つかる』(ドクター・ジョン・F・ディマティーニ著、本田健翻訳)です。
正負の法則
まず、この本の中で明かされている秘密の中に、本のタイトルにもなっている「正負の法則」(バランスの法則)があります。
この宇宙では、すべてのことにプラス(ポジティブ、良いこと)とマイナス(ネガティブ、悪いこと)が同じだけあり、完全にバランスしています。
良いことだけで、悪いことが一つもないという状況は決してありませんし、悪いことだけで、良いことが一つもない状況も決してありません。
昔、理科の授業でやった棒磁石の実験を思い出してください。
棒磁石を真ん中で割ると、N極(プラス)とS極(マイナス)を持った2つの磁石に別れます。
何度、割っても、N極(プラス)だけの磁石、もしくはS極(マイナス)だけの磁石にはなりません。
N極(プラス)とS極(マイナス)は、決して切り離すことができないのです。
この宇宙では、プラスとマイナスは2つで1つであり、決してどちらか一つでは存在できないようになっています。
例えば、一般的に病気は悪いこととされています。
実は私は、乾癬(かんせん)という重度の皮膚病を持っています。
全身にまだら模様の赤い斑点が無数にあるので、人前で裸になることができません。
小学生の頃から30年近くこの病気を患っています。
一見して最悪に思える皮膚病ですが、実はこの病気のおかげで私は妻に出会うことができました。
妻は過去に重度のアトピー性皮膚炎を克服した経験があります。
知り合った当時、私はどうやったら皮膚病を治せるのか話を聞きたくて、思い切って彼女を食事に誘いました。
それがきっかけで、彼女と親しくなり、やがて付き合うようになって、結婚しました。
妻はとても”美しい”女性なのですが、彼女を私に与えたのは、興味深いことに、正反対の特徴を持つ”醜い”皮膚病だったのです。
「不快でたまらない出来事にさえ、贈り物が隠されている」
「苦境は宇宙の贈り物」
私は今はこの皮膚病にとても感謝しています。
グレートディスカバリー
もうひとつ『正負の法則』の中で、明かされている秘密に、グレートディスカバリー(偉大なる発見)と呼ばれている法則があります。
この宇宙では、すべてが同時に起こっています。
誰かがあなたを拒絶したときのことを思い出してください。
その人があなたを拒絶したまさにその瞬間にあなたのことを受け入れていたのは誰でしょうか?
あなたを受け入れていた人は、その現場にはいない人で、遠く離れた場所にいる人かもしれません。
しかし、その瞬間(同じ時間の中)に必ず存在しています。
家族の誰かかもしれないし、職場の人かもしれません。
友達かもしれないし、ペットかもしれません。
または自分で自分を受け入れているということもあります。
注意深く探せば、その人は必ず見つかるのです。
「受け入れられることなしに拒絶されることはなく、拒絶されることなしに受け入れられることはない。
私たちは、いつでも良いもの(ポジティブ)と悪いもの(ネガティブ)を同時に、同じだけ受け取っているのです。
これは本当に驚くべき事実です。
もし今度、誰かに意地悪されたり、無視されたりしたら、あなたに優しくしたり、尊重してくれている人を探してください。
バランスを取るために、その人たちは必ず同時に存在しています。
ディマティーニメソッドを実践する
さらに、『正負の法則』には、ディマティーニ・メソッドのフォームが載っていて、ドクター・ディマティーニ自ら、メソッドのやり方を解説しています。
ディマティーニ・メソッドを行うことで、「全てのことには、プラスとマイナスが同じだけある」ということを自分の人生に当てはめて、自分の体験として理解することができます。
頭で分かるのではなく、ハートで分かります。
腑に落ちる感覚です。
そして、メソッドを深く行うことで、最悪と思っていたことに対して、深い愛と感謝を感じることができるようになります。
深い愛と感謝の状態になると、「インスピレーションの涙」が流れます。
悲しくて流す涙とは異なります。
そして、心がとても穏やかになります。
頭の中が静かになります。
視界が広がったように感じます。
目の中に強い光が灯ります。
ハートが大きく開きます。
『正負の法則』は、隠された宇宙の法則を知り、そしてその知恵を自分の体験として理解することを可能にする実践的なツールでもあります。
学習障害児はいかにして「現代の哲人」になったか
また、本の冒頭では、学習障害で読み書きができないディマティーニ少年が、いかにして世界的な講演家、作家、哲学者になっていったのか、彼の半生が語られています。
本の中では明かされていませんが、ディマティーニ少年がエルパソで出会った一見ホームレスに見える老人は、「地球上の富の半分を持つ男」と呼ばれた実業家のハワード・ヒューズです。
ディマティーニ少年は、ハワード・ヒューズから、「世間がお前から奪えないものが2つだけある。それは愛と知恵だ。それを覚えておくんだ。」と教えられ、アリストテレスとプラトンの本を渡されます。
さらにその後、ディマティーニ少年は、ポール・ブラックという偉大な教師と出会い、自分が心からやりたいことを見つけ、自分の人生の使命に目覚めるのです。
学習障害があり、「決して成功することはない」と言われたディマティーニ少年が、同級生から「ジョンは天才だよ」と言われるまでに成長したエピソードに涙が出ました。
「人間には無限の可能性がある」
「どんなに絶望的な状況にあってもそこには必ず喜びの種が埋まっている」
今、苦境にある人に、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
飛田貴生