ディマティーニメソッドのやり方
ワークの対象を選ぶ
ディマティーニ・メソッドではまず最初に、あなたの人生に登場した人の中から、対象者を1人、選びます。
ディマティーニ・メソッドの効果を最大限に発揮して、人生に劇的な変化を起こすためには特に強い感情を持っている人を対象に選ぶ必要があります。
特に強い感情を持っている人とは、「怒りや恐れ、悲しみ、嫌悪感といったネガティブな感情を持っている人」、そして「あこがれや賞賛、魅了されるといったポジティブな感情を持っている人」です。
特に強い感情を持っている人は、過去、現在、未来(将来その人にネガティブな感情を持つことになることが今から見えている等)のどの地点から選んでもかまいません。
今はそれほどネガティブに感じていなくても、過去に強いネガティブな感情を感じたのであれば、その人もワークの対象になります。
初めてディマティーニ・メソッドを行う場合は、特に強いネガティブな感情を持っている人(あなた以外の誰か)を対象に選びましょう。
対象となるのは、以下の誰かかもしれません。
祖父/祖母
父/母
継父/継母
兄弟/姉妹
息子/娘
孫(男)/孫(女)
叔父・伯父/叔母・伯母
夫(配偶者)/妻(配偶者)
前の夫/前の妻
彼氏・ボーイフレンド/彼女・ガールフレンド
男性の雇用主/女性の雇用主
男性の従業員/女性の従業員
男性の同僚/女性の同僚
男性の強姦者/女性の強姦者
男性の近親相姦者/女性の近親相姦者
男性の訴訟者/女性の訴訟者
男性の殺人者/女性の殺人者
男性の医者/女性の医者
強いエモーショナル・チャージを特定する
次に、ワークの対象者について、あなたが最も嫌いで、軽蔑し、ネガティブだと感じている、 具体的な特性、行動、しない行動を、リストアップします。
さらに、同じワークの対象者について、あなたが最も好きで、素晴らしいと感じ、魅力的と感じている、 具体的な特性、行動、しない行動も、リストアップします。
嫌いな人の中にも、ポジティブに感じる特性、行動があるし、好きな人の中にも、ネガティブに感じる特性、行動があります。
同じワークの対象者についてポジティブと、ネガティブの両方を、リストアップします。
[ネガティブに感じる特性、行動の例]
・私を口頭で批判する
・怒りの感情を私にぶつける
・部屋の掃除をしない
・風呂に入らない
・私の話を聞かない
・言葉で強要する/
・私の意見を聞かずに、意思決定する
・話しかけても無視する
・私のしてほしくない行動をする
・私のプライベートエリアに許可を得ずに入ってくる
・仕事をしない
・お金を返さない
・大きな声で怒鳴る
・太っている(肥満)
・口臭が臭い など
[ポジティブに感じる特性、行動の例]
・私を口頭で褒める
・私を経済的に支援してくれる
・部屋の掃除をする
・お金を貯金する
・人の悪口を言わない
・本をたくさん読む
・自分の本心を人に言う
・毎日、ブログを書く
・長い足
・美しい顔
・お酒を飲まない
・誠実さを文章で示す
・私に感謝の言葉を言う など
「鏡の法則」と「透明性の法則」を確認する
続いて、その人の嫌いな特性、行動と、好きな特性、行動が自分の中にもあることを発見していくワークを行います。
このワークの目的は、2つあります。
1つは、他者の中に見ている特性、行動は、それがネガティブでも、ポジティブでも、すべて自分の投影(鏡)であることに気づくことです。
これを、「鏡の法則」といいます。
もう一1つは、あなたは透明な存在であり、あなたの特性、行動は、それがネガティブでも、ポジティブでも、他者から丸見えで、決して隠すことができないことに気づくことです。
これを、「透明性の法則」といいます。
ワークに取り組むことで、相手とあなたは何も違いがなく、相手はあなたを映す鏡であると気づきます。
そして、自分の欠点を隠したり、自分をよく見せようとする行為には、まったく意味がないと気づきます。
「正負の法則」を確認する
続いて、その人の嫌いな特性、行動のおかげであなた自身にどんなメリットがあったかを見つけていきます。
さらに、その人の好きな特性、行動のせいで、あなた自身にどんなデメリットがあったかを見つけていきます。
すると、最も嫌いな特性、行動(例えば、見下す)があなたの人生に最高のものをもたらし、最も素晴らしいと思っていた特性、行動(例えば、尊重する)があなたの人生に最低のものをもたらしていたことに気づきます。
ポジティブだと感じていたことには、同じだけネガティブな側面があることに気づき、ネガティブだと感じていたことには、同じだけポジティブな側面があることに気づきます。
さらに、ディマティーニ・メソッドは、さまざまな角度から、ポジティブとネガティブを統合し、認識のバランスを取っていきます。