サマーディとスーパーブレイクスルー

今週は、「悟り」について
私見たっぷりにお話したいと思います。

「悟った人」に出会う

私、この間、「悟った人」に出会いました。

りかさん(仮名)は、ヨガの先生です。

彼女は、以前に、自我が完全に消滅する、
「悟り」を体験したんですって。

自他を区別する、すべての境界線が消滅して、
気がついたら、「私」は、居なくなっていた。

「私」は、道端の「石ころ」になって
それを観察している「意識」としての、
自分がいたそうなんです。

これは、よく言われる、
「偏在意識」というものらしい。

りかさんは、パッと見は普通の人なんだけれど
彼女の周りには、「空」(くう)の
エネルギーが漂っている。

少し話を聞いて、
「この人、本物だぞ」って思いました。

日常にある「悟り」

で、
「私も、そういう悟りの体験を一度、
してみたいんですよ。」
と、りかさんに話しました。

すると、彼女は、
「飛田さんは、
もう、その体験をしたことありますよ。」
って言うんですね。

私、「ホンマかいな!」って思いました。

だって、私は、いっつも、
他人を上に見上げたり、見下したり、
他人をジャッジしまくっているんですよ。

奥さんにも、
「なんで、あなたは
いつも人の悪口ばっかり言ってるのよ!」
って、言われるし・・・

そんな未熟な自分が、悟っているわけ
ないじゃんって、思ったんですね。

そう話すと、りかさんは、
「悟りを特別なことと思いすぎていませんか?

それが当たり前のことすぎて、悟りだって
気づいていないだけなじゃないですか?」

って言うんですね。

それで、私、「うーん」ってしばらく考えて、
閃いたんですよ。

そういえば、ディマティーニ・メソッドの
個人セッションやセミナーをやっているときに
自分がいつも「ゾーン」に入ることに。

私、個人セッションしているときには、
パチっとスイッチが入るみたいに、
自然にモードが切り替わるんです。

それを私は「ゾーン」って呼んでいるんだけど
そこに入ると、思考が完全に停止した
”ノーマインド”の状態になるんです。

この状態を、
マインドフルネスと呼ぶ人もいますね。

「今、ここ」に意識が存在している、
状態のことです。

で、そのモードに入ると、
クライアントに語りかける言葉や質問が、
直感的に、降ってくるようになるんですよ。

「私」(自我)がいなくなって、
肉体は、ただの器(うつわ)になる。

「ほんとうの自分」が、「私」の肉体と、
声帯を使って、クライアントに語りかけ、
ディマティーニ・メソッドの質問をしていく。

「ほんとうの自分」に、身体を明け渡して、
「私」は、口をパクパク動かすだけで、
完全オートマチックで個人セッションが
展開されていく。

私に、このやり方を教えてくれたのは、
スピリチュアル・マスターの
アラン・コーエンさんです。

アランは、

「私がヒーリング(癒し)を
行うのではありません。

私は、”神の通り道”になって、
大いなる存在である神が、
私を通ってヒーリングを行うのです。」

って、言っているんですよ。

で、
アランの言う大いなる存在である神のことを
私は「ほんとうの自分」と呼んでいるんです。

私は、普段、個人セッションやセミナーを
しているときに、無意識に、
「ほんとうの自分」とつながっている。

いつも、当たり前のようにやっているから、
それが何も特別なことだなんてまったく、
気づいていなかった。

それに、個人セッションやセミナーが終わると
「ほんとうの自分」とのつながりが薄れて、

他人をジャッジして、悪口ばかり言う
「もう一人の私」(自我)に戻ってしまうから
「自分は悟りとは、ほど遠い」って
思い込んでいたんです。

けれど、
りかさんに指摘されて、私の日常に、
「悟り」が存在していることに気づいた。

本来の自分の居場所

そう、ディマティーニ・メソッドの
ファシリテートをしているときの、

ゾーンに入った意識状態こそが、
私にとっての「悟り」だったんです。

これを、ディマティーニ流に言い換えると、

「人は、最高価値観
(=テロス=人生の目的、使命)を
生きているときに、悟りの境地に至る」
となるのでしょう。

で、りかさんは、その後、
私に誘導瞑想をしてくれました。

「他人のためではなく、自分のために、
そこと、つながりましょう。

しっかりと、そのエネルギーを感じ、
それと馴染んできましょう。」

りかさんが、「無限の愛の泉」と呼ぶ、
その場所とつながると、内側から、ふつふつと、
静かな喜びが溢れてきました。

そして、愛と感謝の涙が、溢れてきたんです。

「そこがあなた本来の居場所です。

あなたは、いつでもその場所に
戻ってくることができます。

そして、他人をジャッジするあなたも、
本来の自分の一部です。

どちらも、”あなたという球体”の中にあり、
そこに境界線はありません。

ただ、本来の場所から、
一時的に離れただけにすぎません。

そのことに、気づけば、また、
本来の場所に戻ることができます。」

誘導瞑想のおかげで、
「ほんとうの自分の場所」を、
”ブックマーク”することができました。

Googleマップに、赤いピンを立てて、
目印をつけるように、本来の自分の座標を、
特定することができた。

私は、いつでもここに戻ってくることができる。

で、
その後、試しに、近所のコンビニに、
買い物に行くときに、ホームに戻ることを、
意識してみたんです

そうしたら、信号待ちをしているときも、
レジ前で並んでいるときも、
内側から、ふつふつと静かな喜びが溢れてきた。

「ドラクエ・ウォーク」で散歩するときも、
ホームを意識するようになりました。

駐車場のピンクの車がすごく鮮明に見える。

鳥のさえずりが、
いつもよりもはっきりと、聞こえる。

いつもは、目に入らない、
近所の風景が目に飛び込んでくる。

五感が鋭敏になって、いつもの日常を、
新鮮な感覚で見られるようになったんです。

私は、意識するだけで、
いつでもここに戻ってくることができる。

「悟り」は特別なことではない

覚者のエックハルト・トールさんが、著書の
『さとりをひらくと人生はシンプルで楽になる』
(ザ・パワー・オブ・ナウ)の中で書いている

「今ここにある」とは、こういうことかって、
わかった気がしました。

家に帰って、うちの奥さんにそんな話をしたら

「そういう体験だったら私もしたことあるよ」

と、言いました。

ヒーリングを学び、実践している人たちは、
みんな人生のどこかで、
”ほんのひと時、悟りに至る体験”を
しているみたいです。

けれど、私みたいに、「悟り」を、
特別なことだと、思い込んでいるから、
自分が既に悟りを知っていることに
気づいていないんですね。

覚者のりかさんに出会って、

========================
悟りは、特別なことではない
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と、わかったんです。

人の外見だけで中身を判断するな

あと、
「悟っている人」「本物の人」というのは、
外見は、ごくごく普通であるというのも、
私にとって、気づきでした。

悟っている人って、本をたくさん出していたり
大勢の人の前で講演していたり、大きな影響を

持っている人を、イメージしがちだけれど、
実際は、どうも、違うみたいです。

私の先生のDr.ディマティーニが、少年時代に
ホームレスのおじいさんに話しかけられ、
よく話を聞いてみたら、そのおじいさんは、

「地球上の富の半分を持つ男」と呼ばれた
大富豪のハワード・ヒューズだった。

それで、「くれぐれも、人の外見だけで
中身を判断するなよ、だまされるぞ!」と、
忠告されたというエピソードを思い出しました。

ほんと、人を見かけで判断したらダメですね。

スーパーブレイクスルー

最後に、りかさんは、
とても興味深いことを、教えてくれました。

彼女も、ディマティーニ・メソッドを
学んでいるんですが、メソッドを、ちゃんと、

続けていけば、いつか、自我が完全に消滅して
「偏在意識」になる「悟り」に到達できると
言うんです。

例えるなら、私たちの自我意識(マインド)は
ミラーボールのような多面体の構造を
しているそうなんです。

で、ディマティーニ・メソッドの一度の
ブレイクスルーで、その多面体の一つの面が、
崩壊(コラプス)するんですって。

りかさん曰く、ミラーボールのすべての面を、
ディマティーニ・メソッドで崩壊させたときに、
「サマーディ」が起きると言うんです。

「サマーディ」とは、ヨガで使われる
「悟り」を意味する言葉だそう。

つまり、
ディマティーニ・メソッドのブレイクスルーを
一つずつ積み重ねていくと、
いつか、”スーパーブレイクスルー”が起きる
ということ。

例えば、
自我意識が128面体のミラーボールだとしたら
128回のブレイクスルーによって、
それが起きることになる。

ちなみに、
りかさん曰く、「サマーディ」に至るまでに、
7〜15年を要するのが一つの目安だと言います。

私、ディマティーニ・メソッドをはじめて、
今年で15年目なので、
もしかしたら、”スーパーブレイクスルー”まで
もう少しかもしれません。

ひとつ、お楽しみが増えました。

けれど、まずは、毎日の中にある、
「特別ではない、悟り」を、
大切に味わっていきたいと思う今日この頃です。

最後までお読みいただきありがとうございます。

飛田貴生

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