「運命の人との別れ」が引き寄せた「運命の人との出会い」
©Luc Viatour (CC BY-SA 3.0)
こんにちは、恋愛・結婚、心理カウンセラーの飛田貴生です。
2003年8月10日の出来事です。
当時の私には、7年間交際していた恋人がいました 。
その日は、彼女が家に遊びに来ることになっていました。
彼女は、家に来るなり私の前に座って、私の目をじっと見つめてこう言いました。
「私、好きな人ができたの。あなたとはもう一緒にいられないの。」 と・・・。
詳しく話を聞いてみると、彼女はその男性と既に結婚の約束をしているということでした。
そして、数か月後には東京を離れて、その男性が住む大阪に引っ越すというのです。
自分の恋人が知らない間に、別の男性と婚約していた・・・
あまりに突然のことだったので、話をうまく飲み込めませんでした。
彼女とは今までと同じように、これからもずっと一緒にいられると思っていました。
私はなんとかして彼女を説得しようとしました。
自分のダメなところ、悪いところはすべて改めるから、考え直して欲しいと頼みました。
見捨てないで欲しいと泣いて頼みました。
しかし、彼女の決意は固く、気持ちが変わることはありませんでした。
そして、さよならをする前に、彼女と一緒に江ノ島の展望台に上りました。
これが最後でした。
その後、彼女とは一度も会っていません。
当時の私はリウマチという病気にかかって、まともに仕事ができない状況でした。
精神的にも参ってしまっていたので、彼女は私の心の支えだったのです。
そんなときに、私を見捨てて別の男のところに行くなんて、 なんて白状で冷たい女なのだろうと思いました。
私は彼女に強い怒りを感じました。
そしてその一方で、彼女に戻ってきて欲しいとも強く願っていました。
そんな、彼女に対するわだかまりの気持ちを、数年前までずっと持ち続けていました。
ところが・・・ ディマティーニ・メソッドに出会ったことで、この出来事の本当の意味を知ることができたのです。
そして、彼女の行動は、実は私を愛しているがゆえの愛の表現だとわかりました。
彼女が去った後、私はずっと泣いていました。
病気が進行して身体障害者になり、 仕事もリストラになり、 最愛の恋人も去っていった・・・
私はこのとき、 自分の人生はもう終わった と思いました。
しかし・・・
しばらしくして、私の内側から”ある思い”がわきあがってきました。
「このままでは終わりたくない、 幸せになりたい、 彼女に戻ってきて欲しい」と・・・。
そして私は、自分を変えることを決意したのです。
毎朝、1時間早起きして、本を読むようになりました。
自己啓発のや成功本、ビジネス書を片っ端から読みました。
それまでの私は、本などまったく読まない人でした。
その私がたった1、2年の間に、300冊以上の本を読んだのです。
そして、ビジネス書を読むうちに、自分でもビジネスを始めようと思うようになりました。
そして、中古の本や、CD、DVDをネットで販売する、リサイクルビジネスををスタートしたのです。
予想外にこのビジネスはうまくいきました。
そして、ビジネスをしながら、学ぶことも続けていました。
この頃には私の関心は、ビジネスの成功よりも、スピリチュアルな探求に向いていました。
そんなとき、一冊の本に出会いました。
『人生の答えはいつも私の中にある』(アラン・コーエン著)
この本に、心動かされた私は、おもいきって、著者のアラン・コーエンのセミナーに参加することにしたのです。
そして、このセミナーで奇跡は起こりました。
セミナーでは、たくさんのワークに取り組みました。
そして、このワークによってなんと、長年のリウマチの痛みがなくなってしまったのです。
強い痛みのために、ひとときも鎮痛剤が手間なせない状態だったのに、その痛みが一瞬で消えてなくなりました。
本当に不思議な体験でした。
そしてこのとき、私は、
「アラン・コーエンにしてもらったのと同じことを、 自分も、他の誰かにしてあげられるようになりたい」
と、強く思いました。
そして、私はヒーラー(癒す人)になることを決めたのです。
それからしばらくして、私のもう一人の先生、ドクター・ジョン・ディマティーニに出会いました。
彼から学んだディマィーニ・メソッドによって、私の人生は、どんどん変わってきました。
10年以上、嫌ってきた母親との関係がたった1日で解消しました。
そして、母親との関係が解消されたことで、人と深くつながれるようになり、 人間関係がみるみる良くなって、素晴らしい友達や仲間ができました。
それまでの私は、友達がいないことがコンプレックスだったのですが・・・
そして、ディマティーニ・メソッドのワークに繰り返し取り組んだことで、「あるがままの自分」を受け入れられるようになっていきました。
私は幼い頃から、自分のことが嫌いでした。
自分は人よりも劣った存在であるとずっと信じて生きてきました。
しかし、ディマティーニ・メソッドのワークを続けるうちに、 自分のことが嫌い、自分に自信がないという感覚が、いつのまにかなくなっていたのです。
私は、あるまままの自分を愛することができるようになっていたのです・・・
そして・・・
自分を愛せるようになったとき、私の前に一人の女性があらわれました。
恋人との別れから、ちょうど10年後の8月でした。
そして、はじめてのデートで、あの江ノ島の展望台に上りました。
まるで、別れた恋人が戻ってきたようでした。
そして、自然な成り行きで、彼女と付き合うことになったのです。
それから1年後、私と彼女は結婚しました。
以前の恋人が、私のもとから去っていったとき、彼女のことを、白状で冷たい女だと思いました。
でも、それは、違ったのです。
彼女の行動は、本当は愛の表現だったのです。
あのとき、彼女が別れる決断をしてくれたから、 私は、自分を変える決断をすることができました。
そして、自分の内側と向き合う旅に出ることができたのです。
彼女のおかかげで、
リウマチの痛みから解放されました。
嫌っていた母親との関係を改善できました。
たくさんの友達や仲間がたくさんできました。
奥さんの由起子に出会いました。
セミナー、個人セッションの仕事をはじめました。 自分を愛せるようになりました。
そして、私の人生の目的が、「自分を愛すること」を教えることだとわかりました。
もし、あのとき、彼女が別れる決断をしなかったら、 今、私が大切に思っている、ほとんどのもが手に入っていないでしょう。
私に、すべてを与えたのは、私のもとから去っていたあの彼女だったのです。
すべて、彼女のおかげだったのです。
彼女の行動は、本当は、愛の表現だったのです。
愛していたから、悪役になってまで私のことを助けてくれたのです。
このことに気が付いた瞬間、彼女に対する愛と感謝の気持ちがあふれてきました。
そして、長年のわだかまりのすっと消えていったのです。
ただひとつ残念なことがあります。
それは、彼女に、感謝の気持ちを伝えられないこと。
別れてから、彼女とは、連絡を取っていないので、居所が分からないのです。
もしかしたら、彼女は、私を見捨てて去っていったことに罪悪感を感じていたり、後悔しているかもしれません。
でも、私は彼女に、 「そんな必要はないんだよ。本当に感謝しているし、心から愛しているよ。」 と伝えたいのです。
だから私は、昔の恋人と同じように、過去の恋愛に痛みを持っている女性たちを、ディマティーニ・メソッドを使ってサポートすることにしたのです。
それをすることが、彼女への恩返しになると思ったからです。
こうして、今では、奥さんの由起子と一緒に、過去の恋愛・夫婦関係の痛み(心のブレーキ)をいやして、 ソウルメイトに出会うためのセミナーを開いています。
もしかしたら、あなたも、昔の恋人や前の結婚相手に対して、怒りや罪悪感を感じているかもしれません。
でも本当は、あなたも相手も、そのとき、できる限りの最善を尽くして、お互いのために貢献したのです。
そのことを、私たちのマインド(思考)は理解できないかもしれません。
でも、高い視点から、その出来事を見てみると、それで完全なのです。
お互いを愛しているがゆえに、お互いの成長のために、悪役を引き受けたのです。
大切な人だからそれができたのです。
だからもう自分を責める必要はないのです。
あなたが何をしたとしても、しなかったとしても、あなたは愛される、素晴らしい存在なのです。
お読みいただきありがとうございます。
パートナーシップ心理カウンセラー、飛田貴生