運命の人との別れが引き寄せた 運命の人との出会い
目次
自分の彼女が知らない男と婚約
2003年の夏の出来事です。
当時の私には、7年間、付き合っていた、彼女がいました。
その日は、彼女が家に遊びに来ることになっていました。
彼女は、家に来ると、すぐに私の前に膝をついて、
私の目をじっと見て、こう言いました。
「私、好きな人ができから、別れてほしいの。」
詳しく話を聞いてみると、彼女は、その男性と、もう結婚の約束までしていたのです。
来月には、今住んでいる東京の家から、彼の住む、大阪に引っ越すといいます。
自分の彼女が、いつの間にか、別の男性と婚約をしていた・・・。
しかも、来月、引っ越すらしい・・・。
あまりの急展開に、まったく、理解が追いつきません。
彼女とは、将来、結婚しようと、話していました。
だから、ずっと、一緒にいられると、思っていたんです。
私は、慌てふためいて、なんとか彼女を、心変わりさせようとしました。
「僕の悪いところは、ぜんぶ、直すから、もう一度、やり直そうよ。」
「今、君にいなくなられると、困るよ。見捨てないでよ。」
と、同情を引くようなことを言って、思い直すように説得したのです。
でも、彼女の気持ちは、もう、既に決まっていました。
「別れる前に、2人でよく行った、江ノ島の灯台に登ろうよ。」
と、彼女は言いました。
江ノ島神社は、縁結びと縁切りのパワースポットとして知られています。
彼女が、”私とは、もう縁を切りたいこと”は、明らかでした。
それが、彼女と会う最後でした。
当時の私は、持病の「リウマチ」が悪化して、身体障害者の認定を受けたばかりでした。
将来への希望を失っていた私にとって、彼女は心の支えだったのです。
それなのに、私を見捨てて、別の男のところに行ってしまうなんて、
冷たくて、薄情な女だと思いました。
彼女への強い怒りと、大きな喪失感で、いっぱいになりました。
その後、ずっと、彼女のことを、引きずって過ごしました。
けれど、のちに私は、
「なぜ、彼女が私と別れる選択をしたのか?」
その本当の意味を知ることになります。
私が、”裏切りだ”と、思った彼女の行動は、
本当は、愛の表現だったと、気づいたのです。
このままでは終わりたくない
彼女がいなくなったあと、私は、ずっと泣いていました。
持病のリウマチが悪化して、身体障害者になって、
仕事も辞めなければならなくなって、大切な彼女も去っていった・・・。
「人生、終わった」
と思いました。
けれど、それからしばらくして、
私の内側から、とても強い気持ちが湧き上がってきたんです。
「このままでは、終わりたくない」
「自分を変えたい」
「人生を変えたい」
と。
そして私は、「自分を変える」と、強く決意しました。
毎朝、1時間、早起きして、本を読むようになりました。
ビジネス、自己啓発、心理学、スピリチュアルの本を、読み漁りました。
それまで、漫画しか読まなかった私が、1、2年の間に、300冊以上の本を読んだのです。
ビジネス書を読んでいるうちに、
自分でも、ビジネスをやってみようと思いました。
そして、個人事業主として、ネットで、中古の本やCD、DVDを販売する、
リサイクルビジネスを、スタートしたのです。
このビジネスは、わりとうまく行きました。
毎月コンスタントに、50万円以上の売上が上がるようになったんです。
ビジネスをしながら、自分を変えるための、学びも、やめませんでした。
あるとき、一冊の本と、出会いました。
『人生の答えはいつも私の中にある』(アラン・コーエン著)
この本に、強く心動かされた私は、著者で、スピリチュアルの教師でもある、
アラン・コーエンさんの来日セミナーに参加することにしました。
そして、このセミナーで奇跡が起きたのです。
人生を変える出会い
セミナーの中で、”自分の内面と向き合うワーク”をやったことで、
身体に、ヒーリングが起きて、長年のリウマチの痛みが、消えて無くなったのです。
ひどい痛みのために、鎮痛剤が、一時も手放せなかったのに、もう、まったく痛くない。
何年、病院に通っても、良くなることは、なかったのに。
信じられませんでした。
私はこのとき、
「アラン・コーエンさんにしてもらったのと同じことを、
自分も、他の誰かにしてあげられるようになりたい」
と、強く思いました。
そして、中古リサイクルのビジネスをやめて、
ヒーラー、セラピストに転職することに決めたのです。
それから、数ヶ月後、もう一人の先生の、Dr.ジョン・ディマティーニと出会いました。
Dr.ディマティーニは、人間行動学の世界的権威で、
引き寄せブームを巻き起こした大ベストセラー『ザ・シークレット』の著者の一人です。
Dr.ディマティーニが開発したディマィーニ・メソッドと呼ばれる、
ワークによって、私の人生は、どんどん変わってきました。
10年以上、悩んでいた、母親との関係がたった1日で解消してしまったのです。
「母が死んでも、絶対に泣かない」と、あんなに、強い嫌悪感と怒りを感じていたのに、
母に、感謝できるようになりました。
母との関係が、解消されたことで、人間関係が、良くなりました。
友達がいないことがコンプレックスだった私に、友達や仲間ができたのです。
ありのままの自分を愛する
そして、繰り返し、ディマィーニ・メソッドに取り組んだことで、
私の、もう一つの、長年の、悩みであった、
”自分に自信が持てないこと”が、劇的に、解消しました。
私は幼い頃から、自分のことが嫌いでした。
「私は、人よりも、劣った無価値な存在だ」
という感覚が、ずっと私の中にあって、それが大きな苦しみの一つだったのです。
でも、ディマティーニ・メソッドのワークを続けるうちに、
「私は、今のままで何一つ、変わる必要がない。そのままで価値のある存在だ。」
と、気づいたのです。
つまり、
”ありのままの、自分を愛せるようになった”
のです。
運命の人(ソウルメイト)の真実
私が、自分を愛せるようになって、
人から愛されることを必要としなくなったとき、1人の女性と出会いました。
私を見捨てた彼女との別れから、ちょうど10年後の夏でした。
彼女との、はじめてのデートは、江ノ島水族館と、
縁結びと縁切りのパワースポットとして知られる、江ノ島神社、そして、江ノ島の灯台。
奇しくも、別れた彼女と最後にいったあの場所が、はじめてのデート場所だったのです。
彼女は、私が素の自分でいられる人でした。
お互いに、そのままの自分でいられるので、一緒にいて、とても楽でした。
彼女とは、自然に、付き合うようになって、
出会ってから、1年後に、結婚しました。
私がありのままの自分を受け入れられるようになったら、
ありのままの自分でいられる、運命の人、つまり、ソウルメイトと出会ったのです。
彼女が去っていった本当の理由
以前の彼女が、私の前から去っていったとき、冷たくて、薄情な女だと思いました。
でも、本当は、違ったんです。
あのとき、彼女が、私と別れる決断をしてくれたから、
私は、”自分を変えることを決断”できました。
そして、自分の内面と向き合い、癒す旅へと出ることができた。
アラン・コーエンさんと、Dr.ディマティーニという、
2人の先生から、愛と知恵を学ぶことができました。
ずっと、苦しんでいたリウマチの痛みから解放されました。
ずっと、憎んでいた、母との関係が解消されました。
人生の目的、使命を見つけ、それを仕事にすることができました。
ありのままの自分を受け入れ、愛せるようになりました。
ありのままの自分でいられる、今の、奥さんに出会えました。
これらは、すべてあのとき、
彼女が私と別れる決断をしてくれたから、得られたことだったのです。
もし、あのとき、彼女が別れることを決断してくれなかったら、
私は、今でもリウマチの痛みで苦しみ続けているでしょう。
愛と、知恵を授けてくれる、2人の先生との出会いもなかったでしょう。
人生についてどう生きるのか、深く自分の内面と向き合うことも、しなかったでしょう。
母への怒りと嫌悪感を持ち続け、自分の人生がうまくいかないことを、
他人のせいにして生きていたでしょう。
この人生で、本当にやりたいことがなんであるか、見つけることもできなかったでしょう。
自分のことが嫌いで、受け入れられず、自分を責め続けていたでしょう。
そして、もちろん、ありのままの自分いられる、今の奥さんと出会うこともありません。
あのときは、気づかなかったけれど、彼女は、私のことを助けてくれていたのです。
最後に、別れるときに、彼女が言った言葉を、今でも、覚えています。
「私は、あなたなら、大丈夫だって、信じてる」
彼女は、私の可能性を信じていたから、心を鬼にして、私と別れる、決断をしてくれたのです。
彼女の、行動は、本当は、愛の表現だったのです。
私のことを、本当に大切に思っていたから、悪役になってまで、私を助けてくれたのです。
そのことに気づいた瞬間に、彼女への、愛と感謝の気持ちが溢れてきました。
そして、彼女に対する、長年の、わだかまりが、すっと消えて無くなってのです。
元カノへの感謝のメッセージ
もしかしたら、彼女は、今でも、私への罪悪感を持っているかもしれません。
もしそうだとしたら、私は、彼女に、こう伝えたいのです。
「罪悪感なんて、感じる必要は、ぜんぜんないよ。
だって、今の僕の、素晴らしい人生があるのは、ぜんぶ、キミのおかげなんだから。
愛しているよ、ありがとう。」と。
「愛だけが、真実です。それ以外は、すべて幻想です。」
これは、私の先生の、Dr.ディマティーニの言葉です。
私たちの、人生には、一見、間違っているように感じることが起こります。
でも、かつての彼女との別れが、私にとっての運命の人である、
今の奥さんとの出会いにつながっているように、
私たちの、人生に起きることは、いつでも完全なのです。
私たちの、偏ったマインド(思考)は、ありのままで完全である「愛」を、知覚・認識することができません。
でも、より、高い視点を持った高次のマインドは、
ありのままで完全である「愛」を、知覚・認識することができます。
あのとき、彼女も、私も、お互いを大切に思い、愛しているがゆえに、
お互いのために、悪役を引き受けたのです。
本当に、大切な人だから、それができたのです。
だからもう、自分を責める必要は、まったく、ないんです。
あなたが何をしたとしても、何をしなかったとしても、
あなたは、愛される、素晴らしい存在なんです。
今日の記事は、元カノに愛と感謝を込めて書きました。
恋愛・結婚、心理セラピスト、飛田貴生