ミッションとライフワークとワクワクの違いって何ですか?
ミッションと、ライフワークと、ワクワクの違いって何ですか?
©soggydan(CC BY-SA 3.0)
こんにちは、飛田貴生です。
ミッションと、ライフワークと、ワクワクの違いって何ですか?
クライアントさんから、こんな質問を受けました。
言葉の解釈や定義は、人によってさまざまですので、
これが正解というものは、無いと思うのですが、私なりの解釈をまとめてみました。
1)ワクワクとは何か?
「自分の大好きなこと、やりたいことがわからない」
今、こんな風に、考えている人、悩んでいる人たちが大勢います。
でもそもそもなぜ「自分のやりたいことがわからない」なんていう状況が生まれてしまうのでしょうか?
冷静になって考えたら、自分のことなのですから、それくらいすぐにわかってもよさそうなものですよね・・・
しかし、現代人に特有の、”ある習慣”が、そんな状況の原因をつくっているのです。
それは・・・
「しなければならないことをして生きる」
という習慣です。
両親や祖父母、社会などの期待に応えるために、自分が何をしたいのかを後回しにして、
”他人の価値観で生きてしまう生き方のことです。
そして、しなければならないことをずっと続けていると、「感情の麻痺」が起こってきます。
自分が何をしたいのか、何が好きなのか、さっぱりわからなくなってくるのです。
以前に、私が参加したワークショップでのことです。
講師が参加者の女性に、
「あなたはどんな料理が好きなのですか?フレンチですか?イタリアンですか?中華ですか?」
と質問しました。
彼女は、沈黙したままその質問に答えられませんでした。
旦那さんや子供が何が好きなのか、何を食べたいのかを考えて食事を作るということを10年以上続けていたら、
いつの間にか自分が好きな食べ物がなんなのか、わからなくなってしまったということでした。
このケースはかなり極端な例ですが、
しなければならないことをずっと続けていると、
”好きと感じる感情が凍ったように麻痺してしまう”
のです。
では、そんな状態になってしまったら、いったいどうしたらいいのでしょうか?
ここで「ワクワク」の出番なのです!
自分がやりたいことがまったくわからないときは、まずはどんなことでもいいので、
ワクワクを感じる楽しそうなことをリストアップして、それを実践していきます。
例えば、自分は絵を描くのが好きだから、絵を描いてみよう!といった感じです。
そして、絵を描くことをしばらく続けていると、「ずっとこれをするのって何か違う気がするぞ」という感覚が出てきたりします。
最初は絵が楽しかったけれど、今はそれよりも絵が好きな人たちとランチしておしゃべりする方が楽しくてワクワクすることに気が付いたりします。
そうしたら、今度は、共通の趣味を持っているお友達との付き合いを積極的にやっていったりします。
こんな風に、ワクワクを追いかけていくと、凍っていた感情がリハビリされて、自分がどんなことを好きなのか、だんだんとわかるようになってくるのです。
2)ミッションとは何か?
そして、もっと本格的に、自分のやりたいことを知りたい人は、自分がいったい誰の影響を受けて、
どんな価値観や考え方(観念)を持つようになったのかを見ていくことになります。
でも、ほとんどのが、自分が誰かの影響を受けて、他人の価値観を生きているなんて夢にも思っていません。
どっぷりはまってしまっていると、そのことに気が付くことはすごく難しいのです。
ですから、まずは、気が付くことがスタートになります。
そして、多くの人が、両親の価値観や考え方(観念)の影響をとても強く受けています。
例えば、うちの母は、昔から人を優先して自分を後回しにする人でした。
食事を食べるのも、お風呂に入るのも、体を休めるのも、家族の中でいちばん最後でした。
そんな母を見て育ったので、私もいつのまにか、人を優先して自分を後回しにするようになりました。
また、うちの父は昔から、つらいことがあってもそれを表に出さず、
自分一人の力でなんとかしようとする人でした。
そして、私もいつのまにか、つらいことがあっても、それを表に出さずに一人で抱え込むようになりました。
こんな風に、知らない間に親の価値観や観念を、自分の中に取り入れてしまうのです。
ですから、まずは、自分を制限している、他人の価値観や観念を特定して、それを手放していくことが大切なのです。
なぜかというと、
他人の価値観・観念を手放したときにはじめて、
自分の価値観を生きることを自らの意志において再選択することが可能になる
からです。
さらに、自分を制限している、恐れや不安、無価値感、罪悪感なども特定して、それも一緒に手放して行きます。
そうすることで、
自分は自分の価値観で生きてもいいのだと、
自分で自分に許可を出せるようになります。
ちなみに、この一連のプロセスのことを、「メンタルブロック(自分を制限している観念)の解消」と呼んだりします。
そして、メンタルブロックの解消を深く行っていくことで、「本当の自分」がどんどん表面に出てきます。
実は、多くの人たちが、偽りの仮面(ペルソナ)をつけて、本当の顔を見せずに、生きています。
他人の価値観や観念で生きたり、恐れや罪悪感、無価値感にしばられて生きるのは、
本当の自分を偽って、仮面をつけて生きるいることと同じ
なのです。
そして、その仮面を脱ぎ捨てると、文字通り、本当の自分が顔を出します。
それは、「本当の自分に目覚める」ということです。
そして・・・
本当の自分に目覚めると、自分が何者であるのか、何をするために生まれてきたのか、を知っている部分にアクセスできるようになります。
つまり、「内なる心の声を聴く」ことができるようになるということです。
そして、その状態で、自分が本当にやりたいこと、求めていることが何であるのかを尋ねると、内なる知恵は、真実の答えを教えてくれるのです。
そして、このとき、自分が本当に求めていることが何であるかということを、
腑に落ちる感覚をともなって、はっきりと認識します。
心身の反応としては、内側から感情が溢れてきて、涙が止まらなくなります。
まるで、それが”探し求めていた答え”であることを、シグナルとして、私たちに強く教えているかのようです
そして、このとき得られる答えこそが、ミッション(人生の目的)なのです。
3)ライフワークとは何か?
そして、ミッションがわかったら、今度は、それをこの現実世界で表現していきます。
ちなみに、私のミッションは、
自分を愛し、
本当の自分に目覚め、
ヒーリングの達人となる。
というものです。
このように、ミッションというのは、精神的・本質的なコンセプト(概念)であるため、
現実世界でそれを表現するには、”具体的なかたち”に変換してあげる必要があります。
例えば、私の場合ですと、上記のミッションを、グループ向けディマティーニ・メソッドセミナーや、
個人セッションという”かたち”で表現しています。
このように、
ミッションを具体的なかたちとして、
現実世界で表現することが、ライフワーク
私は、こんな風に解釈しています。
ライフワークという言葉には、”ワーク”が入っているので、多くの人が、「ミッションを仕事にすること」だと考えているようです。
しかし、ミッションを仕事以外の方法で表現することも可能です。
例えば、ジョン・F・ケネディの母親のローズ・ケネディのミッションは、
世界のリーダーとなる家族を育てる
というものでした。
ですから、例え、子育て中のお母さんでも、就職活動中の大学生でも、
どんな人でも、自分のミッションを表現することは可能なのです。
ワクワク、ライフワーク、ミッションの違いをまとめると・・・
ワクワクは、自分の大好きなことをみつけるための羅針盤の役割をする感情のこと。
ミッションは本当の自分が何者であるか、何をするために生まれてきたのかという人生の目的のこと。
ライフワークは、ミッションを現実世界で表現する具体的な方法のこと。
となります。
ちなみに、この記事を書くために、いろいろ調べてみたのですが、
ミッションとライフワークは、同じものであると定義している人もいました。
人によって様々な解釈があるようです。
今日の記事は、自分の考えを整理するために書きました。
最後まで読んでくださって、ありがとうございました。
飛田 貴生