「ヒーローワーク」 ディマティーニメソッドの最もパワフルな使い方

最もパワフルなワーク

人間行動学の世界的権威、ドクター・ジョン・ディマティーニは、自身が講師をする「ブレイクスルーエクスペリエンス セミナー」の中で、ディマティーニ・メソッドの最もパワフルな使い方を、紹介しています。

それは、”自分にとってのあこがれのヒーローを対象に、ディマティーニ・メソッドを行う”というものです。

ハリウッドスターを夢見る女性

以前に、ドクター・ディマティーニのセミナーに、一人の無名の女優がやってきました。

その女性は、ハリウッドスターとして成功する夢を持っていました。

ディマティーニは、その女性に「あこがれの女優や目標としている女優」をリストアップするように、言いました。

その女性は、ジュリア・ロバーツや、アンジェリーナ・ジョリーといったハリウッドスターたちの名前を何人もリストアップしました。

ディマティーニはさらに、あこがれの女優、ひとり一人に対して、ディマティーニ・メソッドを行うように言いました。

鏡の法則

特に「鏡の法則」と「透明性の法則」を確認するための、列2と列9にしっかりと取り組むように、言いました。

このワークを行うことで、あこがれの人の中に見ている特性、行動を、同じカタチ、または、異なるカタチで、自分も相手とまったく同じぐらい持っていることに、気づくことができます。

例えば、ジュリア・ロバーツの「チャーミングな顔」「卓越した表現力」「キャリア・経験が豊富」といった特性、行動を素晴らしいと、感じていたとします。

ディマティーニ・メソッドに取り組むことで、ジュリア・ロバーツの中に見ている、「チャーミングで、卓越した表現力があり、キャリア・経験が豊富である」という特性、行動を、同じカタチまたは、異なるカタチで、自分も、量的、質的にまったく同じぐらい持っていることに、気づくことができます。

他者は、自分自身を映す鏡です。

私たちは、自分の中にないものを、他者の中に見ることは、決してできません。

他者の中に見ている特性、行動は、それがポジティブであれ、ネガティブであれ、あなた自身の内側にあるものの投影です。

心理学者のカール・ユングは、それを「シャドウ」（影）と呼びました。

「鏡の法則」とも、呼ばれます。

自分の中のヒーローが目覚める

あこがれの人の特性、行動が、自分の中にも、まったく同じだけあると、気づいたとき、自分の中で、”ヒーローの特性”が目を覚まします。

ハリウッドスターを夢見るその女性は、ドクター・ディマティーニに言われたとおり、リストアップした女優たち全員にディマティーニ・メソッドを行いました。

このワークには、4か月間もかかったと言います。

彼女は粘り強く取り組み、ついに、最後までワークをやり遂げました。

すると、彼女のもとに、ドラマや映画のオファーが次々に、入るようになったのです。

彼女は、やってくる仕事を、着実にものにしていきました。

そして、ついに、ハリウッド映画に主要キャストとして出演することが決まったのです。

それは、ブルース・ウィリス主演のアクション映画『ダイ・ハード4.0』でした。

彼女の名前は、マギー・Q。

マギーは本作で、ブルース・ウィリスの敵役として、激しいアクションを演じています。

彼女は、ついに、ハリウッドスターになるという夢を叶えたのです。

その後、マギーは、リュック・ベッソン監督の代表作『NIKITA ニキータ』のTVシリーズで、主演を務めました。

あこがれの人を対象にディマティーニ・メソッドを行う方法は「ヒーローワーク」と呼ばれています。

ドクター・ディマティーニは、ヒーローワークが、ディマティーニメソッドの最もパワフルな使い方であると言います。

あこがれの人すべてに、ディマティーニメソッドを完了させることは、とても、時間がかかるたいへんな作業です。

ワークすることとにコミットし、数ヶ月から1年の期間、粘り強く、ワークに取り組む必要があります。

けれど、このワークは、やり遂げる価値のあるものです。

そのことは、マギー・Qが身をもって、証明してくれています。

飛田貴生