夢は思い描くところから始まる キャプテン翼と本田圭佑の夢
ワールドカップ優勝
漫画『キャプテン翼』の主人公、大空翼には、ある夢があります。
それは、世界一のサッカー選手となり、 日本をサッカーワールドカップで優勝させること。
この漫画の連載が開始された1981年当時、日本のサッカーは冬の時代にありました。
スポーツと言えば、野球だったこの頃、サッカーが11人でプレイするスポーツであるということすら、知らない人が多かったといいます。
当時、日本にはプロサッカーリーグが存在せず、日本は、ワールドカップ予選の度に、早々に敗退していました。
日本は、これまで一度も、ワールドカップ本大会に出場したことがなかったのです。
ですからこの頃、ワールドカップで日本を優勝させるという大空翼の夢は、荒唐無稽の夢物語だったのです・・・
17年後の歓喜
それから約10年後となる、1993年。
日本初となるプロサッカーリーグ、「Jリーグ」が発足しました。
本田圭佑選手や、中田英寿選手、中村俊輔選手など、Jリーガーの中には、キャプテン翼に影響を受けてサッカーをはじめたという選手が数多くいます。
そして、Jリーグは、百年構想を打ち出し、長期的な視野に立った、日本サッカーのレベルの向上を目標に掲げたのです。
そしてJリーグ発足から5年後となる、1998年。
日本は、ワルードカップフランス大会の予選でイランを撃破し、悲願であった、初のワールドカップ本大会出場を果たします。
そして、この快挙は、ジョホールバルの歓喜として、日本サッカーの歴史に、刻まれることとなったのです。
それは、キャプテン翼、連載開始から、17年後のことでした。
そして続く、2002年の日韓共催ワールドカップ本大会では、グループリーグを突破してベスト16入りの快挙を達成。
続く、2006年のドイツワールドカップ本大会にも出場。
さらに、2010年南アフリカ本大会では、強豪国のカメールン、デンマークを破って、1次リーグを突破し、再び、ベスト16入りを果たしたのです。
大空翼と本田圭佑の夢
そして、今年の2014年ワールドカップブラジル大会。
日本は、5大会連続で、本大会の出場権を獲得します。
大会前、エースの本田圭佑選手は、「ワールドカップ優勝」を目標に掲げました。
かつて、大空翼が口にした「ワールドカップ優勝」は、荒唐無稽の夢物語でした。
しかし、33年が経ち、その夢は、「もしかしたら、手が届くかもしれない可能性」へと変わっていたのです。
夢は思い描くところから始まる
そして・・・
惜しくも、日本は今大会、グループリーグで敗退しました。
新聞の見出しには、「完敗」「力不足」「無念」「世界の壁は厚い」といった言葉が踊っています。
私たちは、夢や望む現実がすぐに叶うことを、期待してしまいがちです。
しかしそれらは、 ゆっくり、着実に、実現していくこと なのです。
かつて、プロリーグがなく、1度もワールドカップに出場したことがなかった日本は、5大会連続で本大会に出場するまでになりました。
そして、UEFA欧州選手権(ユーロ)の優勝経験もある、強豪ギリシャを相手に、スコアレスドローと大健闘するなど、世界と対等に戦えるレベルにまで成長したのです。
そして、それは、夢、ヴィジョンを思い描くところからスタートしました。
そして、日本のワールドカップ優勝という夢は、今も続いているのです。
私にも、夢があります。
それは、 世界的なヒーリングの達人となり、多くの人たちが、本当の自分が誰であるかということを、思い出すことに貢献すること。
そして、いつの日か、師匠のDr.ディマティーニや、アラン・コーエンさんを超える、ヒーラーになりたい。
それは、荒唐無稽な夢物語かもしれません。
でも、どんな夢であろうと、それを思い描くことがはじまりなのです。
あなたの夢、ヴィジョンはなんですか?
もしかしたら、それは、途方もなく大きく、実現不可能と思えるようなことかもしれません。
でも・・・
そこがはじまりなのです。
大空翼は、作中で、夢について、こんな風にしめくくっています。
「僕たちの夢は、ワールドカップで優勝することです。
それは、叶わない夢かもしれない。
だけど、夢を追うことは自由です。
そして、夢に向かって頑張ることは無駄じゃないと、僕は信じています。
日本のワールドカップ優勝は、一生叶わない、はかない夢かもしれない。
だけど、僕たちは、いつまでも、 その夢に向かって走り続けます・・・」
引用:『キャプテン翼ワールドユース編 最終巻』