エネルギー保存の法則 得ることなしに失うことはない

以前に、友人の奥さんと話をしていたときのことです。

彼女は、

「私、一人も友達がいないの」

と言いました。

彼女は、友達がいないことがコンプレックスで、そのことを、さびしく思っていたのです。

けれど、私は、「人生に欠けているものは、何一つない」という、

「エネルギー保存の法則」を知っていました。

彼女には、自分では、気がついていない(認識していない)カタチで、ちゃんと今も、友達が存在している。

そこで、私は、ディマティーニ・メソッドを使って、今、彼女の人生のどこに、友達が存在しているのかを、見つけてみてはどうかと提案してみました。

彼女は、やってみたいと言ったので、その場で、かんたんな個人セッションをすることになりました。

ファシリテーター
「あなたは、今、友達がいないと感じているんだね。

でも、以前は、友達がいたことがあるよね?」

女性
「うん、前の職場には、何人かいたよ」

ファシリテーター
「その友達とは、いつも具体的に、何をしていたの?
どんなときに、いちばん楽しかった?
今、友達と、何ができないことがさびしいの?」

女性
「前の職場の友達とは、よく好きな小説とか、作家の話をしてたの。
私、文学が、大好きだから。」

ファシリテーター
「じゃあ、あなたは今、誰と、好きな作家や小説の話をしているの?」

女性
「いや、だから、今は、そういう友達がいなんだって。」

ファシリテーター
「絶対にそんなはずないから、よく考えてみて。
今、誰と、好きな作家や小説の話をしているの?」

女性
「あっ! クラスのミキちゃん。」

彼女の仕事は、小学校の先生です。

ファシリテーター
「素晴らしい!
その他には、誰と、好きな作家や小説の話をしているの?」

女性
「ナナコちゃんちゃんとも、よく話すよ、うちのクラスの子。」

ファシリテーター
「素晴らしい!
その他には、今、誰と、好きな作家や小説の話をしているの?」

女性
「あとは、そうね、ユキちゃん。
この子も、私のクラスの子。」

ファシリテーター
「いいですね! 他には誰ですか?」

女性
「あ、そういえば、男の子たちもそう。
ケンゴくんに、コージくん、サトルくん。
みんな私のクラスの子供たち。

私、今、児童小説を書こうとしてるの。

だから、子供たちに、どんなお話が好きなのか、
どんなのを、読んでいるのか、よく聞くのよ。
私も、子供たちが読んでいる本をほとんど読んでいるから、
すごく、話が盛り上がるのよね。」

ファシリテーター
「そうです!
あなたの求めている、好きな作家と小説の話ができる友達は、
今も、ちゃんと、存在しているんだよ。

何も、失われてなんかいないんだよ。

友達は、同年代の人っていう思い込みが、
子供たちの存在を見えなくしていたのかもしれないね。

今は、クラスの子供たちが、あなたの、友達なんだね。

これから、児童小説を書こうとしている、
あなたにとって、その友達は、最高のアドバイザーじゃない?」

女性
「ああ、そっか、
クラスの子供たちが、今の私の友達なんだ。
子供たちは、私が小説を書くのを、手伝ってくれてるのね。」

彼女は少し涙ぐんでいました。

人間行動学の世界的権威の、
Dr.ジョン・ディマティーニの研究によれば、

人間の特性、行動(すること、しないこと)
には、全部で4628の種類があり、

私たちの誰もが、これらすべてを、
所有していると言います。

こうした、人間の特性、行動を、
私たちは、生涯を通じて、新たに得ることも、今あるものを、失うこともありません。

人間のすべての特性、行動は、
誕生の瞬間から、死ぬ瞬間まで、時間の経過の中で、
常に、カタチを変えながら、
あなたの外側と、内側に、保存・保持され続けます。

これを、「エネルギー保存の法則」といいます。

魂の次元・レベルでは、
欠けているものは何もありません。

けれど、肉体のある物理次元では
何かが欠けていたり、足りないように、感じる。

でも、本当は、そうした特性、行動は、
あなたが気づいていない(認識していない)
カタチで今も、存在しているのです。

例えば、私の友人の奥さんのように、
「好きな作家や、小説の話をする」という行動を、
以前の友人(以前のカタチ、1人、または、複数)がしなくなった瞬間に、

別の人(新しいカタチ、1人または、複数の人)が、
「好きな作家や、小説の話をする」という行動を
あなたに、示しはじめるのです。

女性のケースでは、それが自分の教え子たちでした。

もし、あなたが、今、自分には、友達がいないと感じていたとして、

具体的に、どんな行動や、特性が人生に欠けていると思うのでしょうか?

何が、ないことが悲しい、または、さびしいのでしょうか?

まずは、それを書き出してみましょう。

そして、今、誰が、その特性、行動(すること、しないこと)をあなたに示しているでしょうか?

ときには、「自分で自分の話を聞いてあげる」というように、あなたは、自分の内側で、その特性、行動を補完しているという場合もあるでしょう。

誰が今、あなたに、友達の特性、行動を示していますか?

その人は、探せば必ず見つかります。

「失うことなしに得ることはなく、得ることなしに失うことはありません。」

ーDr.デニース・ナドラー

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